高校生監督とキャストが勢ぞろい!
高校生による脚本・監督ドラマ完成発表会レポート
第7回「ドラマ甲子園」大賞受賞作品
『言の葉』
10月19日(月)0時FODにて配信スタート
10月31日(土)20時~CS放送フジテレビTWOにて放送開始
毎年全国の高校生を対象にドラマの脚本を募集し、大賞を受賞した高校生に監督にもチャレンジしてもらいドラマとして制作するフジテレビの企画「ドラマ甲子園」。今年で第7回を迎える「ドラマ甲子園」にて」史上最年少受賞者として見事大賞を受賞した神奈川県横浜市在住の高校2年生・平野水乙さんの『言の葉』という作品が、平野さんの演出によりこの度完成し、10月12日(月)に完成発表会が無観客で行われました。平野さんはじめ、ダブル主演の蒔田彩珠(まきた・あじゅ)と桜田ひより、箭内夢菜(やない・ゆめな)、宮世琉弥(みやせ・りゅうび)といったフレッシュなキャスト陣も勢ぞろいしました。
(左から)箭内夢菜、蒔田彩珠、平野水乙、桜田ひより、宮世琉弥
『言の葉』は、人付き合いが下手で友達ができない女子高生と、言葉が話せない少女との心温まる友情物語です。つい人を傷つけるようなことを言ってしまう癖があり、学校でいじめられている伊藤香里役を蒔田彩珠、言葉を話すことのできない謎めいた女の子・桜木咲役を桜田ひより、香里と同じクラスの学級委員長・佐藤歩美役を箭内夢菜、香里と同じ高校一年生で野球部の木村武史役を宮世琉弥がそれぞれ演じています。ドラマの撮影は猛暑が厳しい平野さんの夏休み期間中に行われました。
司会の藤井弘輝フジテレビアナウンサーから、大賞に選ばれた平野さんに初めての監督としてドラマの撮影に臨んだ苦労や、キャストの高校生監督に対する印象などを質問し、約2か月ぶりに再会したメンバーで、今回のドラマ制作にまつわる話を語りました。
Q.初めてドラマの監督に挑戦して苦労したことは?
平野「コロナ禍の中で脚本に挑戦してみようと思ったんですが、監督もとなると初めてのことばかりで不安でしたが、スタッフさんや学校の皆さん、家族が応援してくれて、本当に良い経験をさせていただきました。大変だったのは『カット!』と言うタイミングが本当に苦手で、私がせっかちなせいで言うのが早くなってしまって、助監督さんに助けてもらいながらやりました」
Q.高校生監督の印象
蒔田「初めてのドラマ撮影なのに、『疲れた?』って聞いても『全然!楽しいです』としか言わなくて、楽しんでいるのが伝わってきて、私も頑張ろうって思いました」
桜田「(カットが苦手だったことについて)何回かテストではちょっと早い時もあったんですけど、本番ではばっちりでした」
箭内「監督が16歳で私は20歳なんですよ。この中で一番年上なんですけど、私よりすごく大人で、さっき言ってたカットも最初は慣れてなかっただけで、回数を重ねるごとに監督の『カット!』を聞こえると安心するんですよ。それがなんか良かったです」
宮世「最初会った時、同い年とは思えないような作品だったので、僕が圧倒されちゃって・・・すごい吸収力です」
Q.監督の演技指導について
蒔田「シーンごとにプランがしっかりしていて、『こうしてください』とハッキリしていたのでやりやすかったです」
桜田「衣装合わせの時に役について詳しく話してくださったので、撮影に入る前に役についてきちんと自分で取り組むことができました」
箭内「監督のイメージが明確にできていることが本当にすごいなと思いました。テストの段階で『良かったです』とか『ここはもう少しこうしてください』とか言ってくれるので、歩美として自信をもって演じられました」
宮世「僕が演じる武史を『宮世くんだったらどうする?』とか聞いてくれて、僕たちが思っている役柄を引き出そうとしてくれているのが伝わってきました。よくコミュニケーションが取れていて、良い意味でラフな現場だったなと思います」
Q.高校生が書いた脚本を読んで
蒔田「私と歳が近い人が書いたからこそ、『そうそう』と共感する部分が多かったです」
桜田「10代の目線で書かれていたので、共感する部分がありましたし、きっと大人の方が書いたらこうはならないだろうなと思いました」
箭内「読み終わった時に『素敵だな!』と思って、衣装合わせで初めて監督にお会いした時に『本当に素敵でした』って伝えたぐらい感動しました。1シーンごとにその人の表情とか間とかが考えられていて、『ほんとに16歳!?』って思いました」
宮世「始まりと終わりがすごいきれいで、最後こうなるんだというのがすごく納得できる作品だったし、僕はこういう作品であまり泣いたことがないんですけど、僕たち目線で書かれているので本当に感動しました」
Q.今のお話を聞いてどうですか?
平野「初めて脚本を書いたんですけど、本当にこれでいいのかなという不安もあったんですが、私が一番伝えたい『言葉を伝える』というメッセージがキャストの皆さんに伝わってうれしかったですし、演技指導も初めてで本当にこれで大丈夫かなと思っていましたが、今のお言葉を聞いて安心しました」
藤井アナ「初めて脚本を書いたんですか?!」
平野「はい、脚本の書き方がわからなくて、インターネットで基礎だけ調べて書きました」
Q.泉谷しげるさんも出演されましたが、どうでしたか?
平野「テレビで知っている方なので、こんな大御所の方が出てくれるとびっくりしました。衣装合わせでお会いした時に全然イメージが違いました。泉谷さんと結構お話ししたんですが、高校生に対して思うこととか、脚本や演技について思うことなどアドバイスをいただいて、自分も納得できることがあったし、一緒にドラマを作ることができて光栄だなと思いました」
蒔田「泉谷さんが監督に『こうしてください』と言われているのが面白かったです(笑)」
Q.出来上がった作品を見て感想は?
平野「撮影が終わって本当にこれで出来上がっているのかな?って想像もつかなくて、いざ編集に入って、大丈夫かなと不安だったんですけど、最終的に出来上がったものをあらためて見てみたら、想像以上に良くできたんじゃないかなと思いました。音楽も今回ヨルシカさんの『ノーチラス』を使わせていただいたんですけど、その影響もあってすごく良い作品になっていると思います」
Q.文字だったものが映像化されるというのはどうでしたか?
平野「脚本を書いているとキャラクターがセリフを言っている時の思いとかを考える時があるんですけど、自分が書いたキャラクターが私たちがいる世界に実際に現れるというのは、すごい感激でした」
Q.作品の見どころ
蒔田「見た後に大切な人に『ありがとう』とか『ごめんね』を伝えることがどれだけ大切なのかということを考える機会になるドラマだなと思います」
桜田「言葉の力ってすごいなと思いました。伝え方によってはいい風にも悪い風にも取られてしまうので、どれだけ自分の思いを乗せて相手に届けることが大切なのかを考えさせられるドラマだなと思います。でも構えず楽な感覚で見てほしいです」
平野「このドラマは言葉を伝えられない香里と、言葉を伝えたい咲の友情物語が描かれています。言葉を伝える大切さが描かれているので、ぜひ見てください」