#52 大井川鐵道大井川本線
初回放送日:2025/10/14
| 大井川鐵道大井川本線 |
| 営業キロ39.5km |
| 駅数20 |
2025年3月創立10周年を迎えた大井川鐵道
大井川本線と井川線との2路線を保有
2022年9月24日台風15号による大雨により甚大な被害が発生し
大井川本線、井川線ともに一時全面運休となってしまった
しかし井川線は2022年10月22日全線運行を開始
大井川本線も2022年12月16日に金谷―家山間で部分運行が開始され
2023年10月1日には家山―川根温泉笹間渡間も運行を開始
現在も川根温泉笹間渡―千頭間は運休のままで、大井川鐵道では
今後静岡県や周辺自治体の協力を受けて準じ開通にに向けて努力を続けています

静岡県の大井川鐡道は今年会社創立100周年を迎えました。
今から21年前 私が初めて大井川鐡道に行った時の記憶は…蒸気機関車の煙突から立ち上る懐かしい煙の臭いと、ゆっくりと牽かれる旧型客車の窓に広がる「越すに越されぬ大井川」の大迫力でした。
しかし3年前の2022年9月、台風15号で甚大な被害をうけた大井川鐡道は、大井川本線【金谷―千頭】(39・5㎞)のほぼ半分の金谷―川根温泉笹間渡で営業運転を行っているものの、未だ全線復旧には至っていません。終点の千頭迄いつ開通するのか気をもんでいる鉄道ファンも多いことと思います。(井川線は全線復旧しています)
難題を抱える大井川鐡道ですが、去年「いすみ鉄道」「えちごトキめき鉄道」社長を歴任し、ローカル鉄道再生請負人の呼び声高い鳥塚亮(とりづか あきら)氏が社長に就任しました。鳥塚社長に「完全復旧の見通し」や今後の「展望・夢・鉄道愛」をお聞きしました。
インタビュー収録を行う大井川鐡道本社2階の会議室に入ってきた鳥塚社長、着用している黒いTシャツには…「足りてる?煙分補給」の文字がプリントされていました!!(そうですネ!煙分補給は簡単には出来ず不足している人多いですよね!)
50年前の1975年12月、蒸気機関車が牽引する客車列車(室蘭本線:室蘭―岩見沢)が姿を消しましたが、その翌年1976年7月、大井川鐡道は蒸気機関車ファンの期待に応えるためC11形蒸気機関車で旧型客車を牽引する営業運転を早くも始めました。今では珍しくなくなった光景ですが、その原点は大井川鐡道でした。
取材当日は、すでに夏休みに入っていて、真夏の強い日差しで気温がグングン上昇する中「きかんしゃトーマス」号に乗るため大勢の家族連れで新金谷駅は大変な賑わいでした。私が乗車したのはトーマス号ではなく夏季限定の「ビール列車・昼のみコース」(夕方からの納涼コースもあります)旧型客車3両の内2両がビール列車になっていて鳥塚社自ら乗客のアテンドをされていました。製造から70年経った旧型客車オハ35の車内に入り指定された席に座った瞬間、遥か昔の記憶が蘇ってきました。古い客車ですから勿論冷房装置はありません。しかし天井に設置された扇風機(JNRのロゴが残ったまま)と全開した窓から流れ込む涼風は冷えたビールと最高の組合せでした!!(ビールは飲み放題・豪華なおつまみ弁当も付いていました!!)
※途中沿線の景色を眺めていたら突然窓から〇〇が飛び込んでくるハプニングもありました。何が飛びこんできたのかは是非本編でご確認下さい
列車を牽引したのはブルートレイン全盛期に活躍したEF65 500番台をイメージ(鳥塚社長談)したカラーリングのED31 4号機でした。この機関車今後活躍の場が大いに増えていきそうです。
静岡名産の美しい茶畑や雄大な大井川を見ながら飲む2時間のビールタイムはあっという間過ぎ、終点の新金谷に到着した時は勿論ホロ酔い機嫌になっていたのは言うまでもありません。