渋谷で出会った高校生の灯（16）と、親の仕送りで生計を立てている売れないギタリストの雄介（31）。灯は名前を明かさず、雄介に自分の“友達”の話として、複雑な家庭環境に苦しみ、そして学校ではいじめを受け自殺未遂をしたという「灯」という少女の話をはじめる…
一見、温かい家族の鈴森家の長女・香（16）。しかし、父・賢（43）は不倫、そして母・優子（39）も、そのさみしさを埋めるように不倫をしている。両親の裏切りに気づきながらも平穏な家族の一員を演じていた香だが、ある日我慢の限界に達し、「誕生日に欲しいものは両親の離婚」と、家族に自分の気持ちをぶつけると…
化石が好きな高校生・志穂（16）は、教室でいつもひとり。同じクラスの人気者・海斗（16）は、孤立している志穂に心を開いてもらおうと追いかけ回す。少しずつ２人の距離が縮まっていったある日、2人で化石を掘りながら、志穂はぽつりぽつりと壮絶な過去を語り始める…
誰もが味わったことのあるほろ苦い記憶を思い起こさせるとともに、生きていく希望をあたえてくれる、3人の女子高生たち、それぞれの物語。