山村美紗サスペンス 赤い霊柩車 ~超解像版~

  • #1

    京都豪邸密室殺人の謎

    京都府警狩矢警部でおなじみの山村美紗原作の京都を舞台にした本格推理ドラマ。第一弾は、大学教授夫人殺人事件をめぐって、アリバイの時間のなぞ、密室殺人のなぞを、うら若い葬儀社女社長が追究する。 石原明子(片平なぎさ)は急死した父の家業の葬儀社を継いだ女社長。そのため無理に別れてきた東京の恋人、医者の春彦(美木良介)をまだ忘れられず、家業に身が入らない。 ある日、京北大学小笠原教授(大出俊)宅から、夫人が急死したからと依頼があった。駆けつけると、夫人は二、三日前から流感にかかり、家族への感染をおそれて離れ座敷にひとりで寝て、お手伝いの涼子(比企理恵)が世話をしていた。それが、小笠原が講義を終えて午前十一時頃帰宅、夫人がまだ起きていないので離れに行ってみると、座敷はなぜか内側から鍵がかかっている。ガラス戸を破って入ったら既に夫人は冷たくなっていた。とんできた主治医の診断では急性心不全という。 明子は布団の中の遺体がタートルセーターを着ているのが不審に思えた。通夜のため和服に着せかえる時、首筋にだけうっすら死斑らしいものが見えるのも気になった。使っていた石油ストーブの警報装置の状態から、死亡推定時刻は午前九時から小笠原が発見した十一時まで。しかも密室だ。動き出した狩矢警部(若林豪)とともに、明子も、明子に会いに来た春彦の協力で、アリバイと密室の二つのなぞ解きに挑戦する―――。

    <原作>山村美紗
    <脚本>長野洋
    <プロデューサー>河野雄一/野木小四郎
    <演出>土井茂
    <出演>片平なぎさ/美木良介/若林豪/大村崑/山村紅葉/大出俊/立石凉子/比企理恵 ほか

    初回放送日:2013/01/20

  • #2

    黒衣の結婚式

    京都を舞台にした山村美紗の推理小説のうち、葬儀社の女性社長がおなじみ狩矢警部に協力、名探偵の働きをするシリーズ。今回は主人公が黒衣を着た花嫁となって結婚式に現れ、真犯人をあばくという異色作をドラマ化する。 石原明子(片平なぎさ)は亡き父の後を継いだ京都の葬儀社の社長だが、本業よりも探偵がお好き。葬式を頼まれた死亡者が人気女優でしかも毒殺、それに東京に住む明子の恋人の医師春彦(国広富之)にも幾らかの疑いのあるところから、犯人捜しに乗り出すことになる。 女優の和美(大塚良重)は京都郊外の別荘で夕食中、青酸カリで死亡。翌朝訪ねてきた婚約者の西沢(金田賢一)と、和美のお手伝いの美紀(筒井由美子)に発見された。美紀は前日仕事先からの和美の電話で、二人分の食事を用意し、別荘を出て外泊していたし、西沢も立ち寄っていないという。男関係の派手な和美は、西沢との婚約以前に俳優の三田(谷嶋俊)とも関係がありで、殺害当日はしつこく春彦を食事に誘っていた。また西沢には和美の前にモデルの葉子(高島礼子)という愛人がいた。それぞれに、和美を殺害する動機があった。 しかし狩矢警部(若林豪)の調べでは、死亡推定時刻の午後六時前後には、それぞれにアリバイがあった―――。

    <原作>山村美紗
    <脚本>長野洋
    <企画>鈴木哲夫/河野雄一/柳田博美
    <プロデューサー>野木小四郎
    <演出>合月勇
    <出演>片平なぎさ/国広富之/若林豪/大村崑/山村紅葉/大塚良重/金田賢一/筒井由美子/高島礼子/谷嶋俊 ほか

    初回放送日:2013/02/17

  • #3

    消えた配偶者

    おなじみ京都を舞台にした山村美紗原作の推理ドラマ。葬儀社社長石原明子(片平なぎさ)が活躍する“赤い霊柩車”シリーズ第三作は、夫の愛人から離婚を迫られた本妻の毒物死、さらに行方不明の夫も毒殺されるという事件の真相を追う。 夫の浮気に悩む助教授夫人麻由子(岡まゆみ)が自宅で青酸カリ入りのお茶を飲んで悶死した。離婚を迫る夫の愛人が訪ねてくるという直前、明子が電話で脅迫などに応じるなと励ましたばかりだった。愛人のホステス雅美(北原佐和子)の来訪には目撃者もあった。京都府警の狩矢警部(若林豪)も明子と同じく雅美をマーク。 ところが、麻由子の夫もその夜から行方不明。麻由子のただ一人の妹喜美子(安永亜衣)が姉の遺体を引き取った。やがて、逃げていた雅美が自分から警察に出頭、殺していないと弁明。そのうち、夫の死体が発見された。やはり麻由子と同じ夜、青酸カリでの毒殺だった。いり組んだアリバイの謎、巧妙なトリック―――明子は恋人の医師春彦(神田正輝)とともに意外な真相を解いてゆく。

    <原作>山村美紗「葬儀屋社長 石原明子シリーズ」
    <脚本>長野洋
    <企画>小林義和 柳田博美
    <プロデューサー>野木小四郎 千原博司
    <演出>合月勇
    <出演>片平なぎさ/神田正輝/若林豪/大村崑/山村紅葉/岡まゆみ/北原佐和子/安永亜衣 ほか

    初回放送日:2013/03/17

  • #4

    二つの墓標

    石原葬儀社の社長・明子(片平なぎさ)と番頭社員の秋山(大村崑)は、深夜ひそかにホテルに呼び出された。関西で著名な日舞若水流家元がホテルの一室で腹上死、相手の若い女を帰した家元夫人怜子(佳那晃子)が、遺体を人目につかぬよう自宅まで運んでくれというのだ。部屋に呼ばれた医師の診断は脳溢血。明子はためらいながらも、大きな葬儀の仕事を取るためという秋山にせかされ、二人で遺体を運び出した。
    しかし、通夜に駆けつけた家元の先妻の娘の怜子への憎悪から殺人の疑惑が持ちあがり、狩矢警部(若林豪)の介入となった。ホテルでの秘密にかかわった明子も捨てておけず、恋人の医師・春彦(神田正輝)とともに推理を始めるが、次々に意外な事実が発覚する…。

    <原作>山村美紗
    <脚本>長野洋
    <企画>小林義和 柳田博美
    <プロデューサー>野木小四郎 千原博司
    <演出>合月勇
    <出演>片平なぎさ/神田正輝/若林豪/大村崑/山村紅葉/佳那晃子/佐原健二/中尾彬/斉藤隆治 ほか

    初回放送日:2013/04/14

  • #5

    華やかな誤算

     明子(片平なぎさ)の留守中に同級生の夕子(中尾貴美子)から同窓会に誘う電話があり、留守録の声は用件の終わりのところで急に切れていた。背後にオルゴール掛時計の三時を打つ音がしていた。明子は気にはなったが、結婚している夕子の家が近江八幡で離れており、たまたまその時やはり同級生の映子(朝加真由美)と由紀(須部浩美)が訪ねてきたこともあってそのままに。だが夕子はその時何者かに絞殺されていたのだ。明子は夕子の葬儀を引受けながら、東京から来ている恋人の春彦(神田正輝)とともに狩矢警部(若林豪)に協力、事件の真相をさぐってゆく―――。

    <原作>山村美紗
    <脚本>長野洋
    <企画>小川晋一/柳田博美
    <プロデューサー>野木小四郎 千原博司
    <演出>合月勇
    <出演>片平なぎさ/神田正輝/若林豪/大村崑/山村紅葉/長谷川初範/中尾貴美子/朝加真由美/須部浩美/中島ゆたか ほか

    初回放送日:2013/05/12

  • #6

    婚約者は死者

    京都の大江原産業の若社長が琵琶湖畔で溺死した。湖畔のホテルに客の接待で宿泊、深夜酔って桟橋から落ちたらしい。石原葬儀社が葬儀を引き受けることになり、明子と秋山がとり仕切る。その通夜の席に、家を出ていた故人の妹由美(花穂まりあ)が愛人のサーファーを連れて現われ、遺産を渡せと要求。先代から子飼いの専務上山(京本政樹)は、故人の婚約者が妊娠しているので権利は生まれる子にと、とり合わない。が、そんなところに、何とその婚約者が名古屋から車で京都に駆けつける途中、峠から転落、死亡したと警察の電話が―。

    <原作>山村美紗
    <脚本>長野洋
    <企画>小川晋一/柳田博美
    <プロデューサー>野木小四郎/千原博司
    <演出>合月勇
    <出演>片平なぎさ/神田正輝/若林豪/京本政樹/大村崑/鳥越まり/山村紅葉 ほか

    初回放送日:2013/06/09

  • #7

    双子の棺

    京都五条の資産家・片瀬加奈枝が急死、石原葬儀社に葬儀が依頼された。加奈枝は孫娘・理沙(渡辺梓)との二人暮らしで、若い理沙が喪主という。明子(片平なぎさ)はベテラン社員の秋山(大村崑)と片瀬家にたち入ることになるが、理沙につきまとう不審な若者や、理沙が頼りにする二枚目の顧問弁護士・黒木(沖田浩之)の存在、また突然現れた理沙と瓜二つの女性・千沙(渡辺梓)の存在が気にかかる。この千沙は生後すぐに広島に養女に出されていた理沙の双子だった。葬儀がすみ、黒木が披露した加奈枝の遺言状には、全財産の7割を理沙に、3割を千沙に、とあった。その理沙が自室で毒入りコーヒーで変死、そして千沙、黒木、不審な若者それぞれにアリバイがあった...。

    初回放送日:2014/04/23

  • #8

    燃える棺

    大地主でひとり暮らしの未亡人・入江加津(奈月ひろ子)の家が火災にみまわれ、加津が焼死した。出火元は夜遅くの台所、天ぷら鍋の油にガスが引火したと見られるが、加津は宵のうちにワインにまぜた多量の睡眠薬を飲まされていて、すでに仮死状態だった。唯一の親族、人形店の甥夫婦から葬儀を依頼された明子(片平なぎさ)は、この放火殺人の真相を探り始める。しかし加津の遺産が欲しい甥夫婦、加津と愛人関係のセールスマン、加津の土地を狙う不動産屋など、捜査線上に浮かぶ人間たちにはそれぞれアリバイがあった。さらに最も容疑の濃かったセールスマンも続いて殺された...。

    初回放送日:2014/04/24

  • #9

    大江山鬼伝説殺人事件

    琵琶湖のホテルでの同窓会のあと、春彦(神田正輝)と会っていた明子(片平なぎさ)に、大江山で変死事件だと秋山(大村崑)から急報。現地に駆けつけると、鬼飛橋下の谷間で発見されたという死体は、琵琶湖で明子と一緒だった同級生の妹の由加里(村上聡美)で、会社の仲間との小旅行中だった。警察の調べでは早朝宿から出た由加里は、何者かに後頭部を殴られ橋から落とされたという。男3人女2人の旅行仲間にはそれぞれ一応のアリバイがあり、現場にはボールペンが一本と橋の上に大江山土産品の鬼の面。
    明子らが京都に戻って間もなく、今度は亀岡の首塚明神で、同僚の男のひとり・水沢(池田裕成)の服毒死体が発見され、近くにやはり鬼の面が...。

    初回放送日:2014/04/25

  • #10

    女相続人 死を呼ぶダイヤ

    石原葬儀社の社長である石原明子(片平なぎさ)は、本業よりもむしろ周囲で起こる事件解決の方に熱心。会社のため必死に駆け回って、葬儀の契約を取り付ける秋山(大村崑)に叱られ、従業員の良恵(山村紅葉)に助けられ、それでも日々誠意を持って仕事を続けている。ある日、若い女性が変死体で発見されるという事件が発生。葬儀を仕切ることになった明子は、犯人捜しの渦中へと飛び込んでいくことに。
    紛失してしまった被害者が着ていたはずの白いカーディガン。明子は、恋人の春彦(神田正輝)、刑事・狩矢(若林豪)らと共に、カーディガンに秘められた謎を追い、真犯人を追い詰めていく…。

    <原作>山村美紗
    <脚本>長野洋
    <企画>清水賢治/柳田博美
    <プロデューサー>瀧山麻土香/野木小四朗
    <監督>合月勇
    <出演>片平なぎさ/神田正輝/若林豪/大村崑/山村紅葉/北原真樹/西田健/石橋けい/松永博史 ほか

    初回放送日:2014/04/28

  • #11

    棺の中の花嫁

    琵琶湖のホテルで、南田物産営業部長の朱雀修一郎(西田健)と田中美知子(友里千賀子)、同社社長の娘、千津(秦由香里)と営業課長、森脇和男(菅原加織)2組の結婚式が行われる。
    学生時代からの友人、美知子の結婚披露宴で司会を務めた葬儀社社長の石原明子(片平なぎさ)と恋人の黒沢春彦(神田正輝)とが、結婚式の行われたホテルに泊まった翌朝、1人の花嫁が死体で見つかる。
    明子は「殺されたのは美知子」だと思った。披露宴の祝電に「ハナヨメノゴセイキョヲイタミ」の電文があったからだ。だが、死んでいたのは社長の娘、千津だった。

    <原作>山村美紗
    <脚本>長野洋
    <企画>清水賢治/柳田博美
    <プロデューサー>金井卓也/野木小四朗
    <監督>合月勇
    <出演>片平なぎさ/神田正輝/若林豪/大村崑/山村紅葉/榊原るみ/友里千賀子/西田健/倉石功/菅原加織 ほか

    初回放送日:2014/04/30

  • #12

    二度死んだ死体

    京都、伏見桃山のお屋敷で、離れ住まいの夫人が心臓麻痺で急死、葬儀の依頼を受けて明子(片平なぎさ)と秋山(大村崑)が駆けつけた。浴室で倒れたのをお手伝いの花江(浅利香津代)が抱えてふとんに寝かせたという。その素のままの死顔は、夫から葬儀用にと渡された美しい化粧した顔とは別人のよう。しかし翌日、通夜を前に明子が見た美也子の死顔は写真通りの化粧した顔になっていて、しかも小指には自分で使った口紅がついたまま。一度死んだのが息をふき返して化粧した後、また誰かが改めて殺したようだ…。
    愛に裏切られた女と身勝手な男に下された愛憎の結末…。

    <原作>山村美紗(「化粧した死体」より)
    <脚本>長野洋
    <企画>清水賢治/柳田博美
    <プロデューサー>瀧山麻土香/野木小四朗
    <監督>合月勇
    <出演>片平なぎさ/神田正輝/若林豪/大村崑/山村紅葉/大輝ゆう/浅利香津代/山下規介/円城寺あや/鈴木奈穂/小沢象/渡辺忠士 ほか

    初回放送日:2014/05/19

  • #13

    函館立待岬 喪服の花嫁

    石原葬儀社では、飛行機嫌いの秋山(大村崑)を残して、社長明子(片平なぎさ)以下全社員、函館に二泊三日の慰安旅行に出かける。そこで出会った函館の医師中島(竹本孝之)と新婦真理(竹下舞)の結婚式で、明子は列席者の中に恋人の春彦(神田正輝)を見かけた。春彦は真理の兄杉本(荒木しげる)と学生時代からの親友だった。
    明子らも結婚式一行もその夜は鹿部のホテルに泊る。ひそかに早朝デートをした明子と春彦は、立待岬の崖下に新婦真理の転落死体を発見、殺人事件にまきこまれる。中島の女性関係のうち、アリバイに疑いの残った女医佐川玲子(眞山典子)もやがて島で絞殺され、明子の疑惑は東京から来ていたフラワーデザイナーの藤村由紀江(五十嵐いづみ)の過去に…。

    <原作>山村美紗
    <脚本>長野洋
    <企画>清水賢治/柳田博美
    <プロデューサー>金井卓也/野木小四朗
    <監督>合月勇
    <出演>片平なぎさ/神田正輝/大村崑/山村紅葉/五十嵐いづみ/竹本孝之/竹下舞/眞山典子/永島敏行/長門裕之 ほか

    初回放送日:2014/05/20

  • #14

    完全犯罪を狙った女

    京都の葬儀社の女社長・明子(片平なぎさ)と東京の大学病院医師・春彦(神田正輝)は、琵琶湖畔を車でデート中、別荘地に迷い込む。庭でパーティーを楽しんでいる別荘族を見た春彦は、中心にいる女性に見覚えがある。春彦が勤務している大学の元事務員、野口涼子(今村恵子)だった。
    最近この別荘を買ったばかりの涼子は、近所の別荘の持ち主を招いてパ-ティ-を開いていたのだ。客は産婦人科医の村山(鈴木ヒロミツ)と愛人で元看護婦の美佐子(松岡由美)、弁護士の大川(藤木孝)と息子の勝利(川口真吾)、それに涼子の友人の郁代(大沢逸美)たちだ。明子と春彦は郁代の勧めでパ-ティ-に無理やり招き入れられた。
    女性たちの人気の的はプレイボーイの勝利。ワインを飲みながらビリヤードでプロ級の腕前を披露していたが、突然、苦しみ出し、血を吐き死亡する。毒を飲まされたらしい。
    春彦を除くパーティー出席者全員が京都の住人とあって京都府警の狩矢警部(若林豪)も捜査に加わるが、次いで琵琶湖の白髭神社付近で美佐子が水死し、続いてモーターボートに乗っていた村山医師が事故死する。明子は、美佐子と村山の死が自殺、事故に見せかけた偽装殺人ではないかと推理する。
    涼子が開いたパ-ティ-の出席者が次々に死んで行く謎を追う明子と春彦…。

    <原作>山村美紗
    <脚本>長野洋
    <企画>長部聡介
    <プロデューサー>金井卓也/野木小四朗
    <監督>合月勇
    <出演>片平なぎさ/神田正輝/若林豪/大村崑/山村紅葉/今村恵子/鈴木ヒロミツ/藤木孝/松岡由美/川口真吾/大沢逸美/山田スミ子 ほか

    初回放送日:2014/05/21

  • #15

    偽りの葬儀

    石原葬儀社の大黒柱・秋山(大村崑)が同窓会で富山県の高岡に出かけたが、古城公園で首と手のない男の死体に出くわして気絶するという騒ぎがおきる。社長の明子(片平なぎさ)は東京から来ていた恋人の春彦(神田正輝)とともに高岡署に駆けつけた。そこに、死体は行方不明の父親でないかという女性が、京都府警の狩矢警部(若林豪)に連れられて現れる。彼女は京都の物産会社社長・和田信夫(石立鉄男)の娘で美雪(柳沢なな)という。ほかにも「身内の者では…」という情報提供があったが、首も手もない裸の死体では決め手がない。しかし死体に付着していた菊の花の特徴から、明子は嵯峨野の菊畑に埋められた小指を探しだした。その指紋は間違いなく和田社長のもので、死体は和田と断定された。和田は高岡の出身で同郷の親友・黒江努(綿引勝彦)と京都で物産会社を共同経営していた。
    和田の葬儀の会葬者の中に、高岡署で見かけた女性がいるのに明子は気づいた。首なし死体を兄の真一ではないかと案じたOL・小川恵子(下村恵理)だった。恵子はなぜかしきりに黒江を見つめていた。その恵子が、次の日アパートの自室で毒殺された。テーブルには、何事も黒江に相談するように、という内容の兄・真一が函館から送ったハガキが置いてあった。春彦の推理では、黒江が金に困っている真一に和田殺しを依頼、礼金で北海道に高飛びさせたが、真相の口封じに妹の恵子まで殺したのでは、という。しかし明子は納得できない。
    そのうち、高岡で首と左右の手首が発見され、死体は和田ではなく小川真一と確認された。手の指は5本そろっていた。では、なぜ和田の小指だけが切りとられて捨てられていたのか。明子は、小指は和田が自分で切ってわざと埋めたと推理、和田は生きていて、真一を殺して黒江を犯人に仕立てようと企んだのだったと確信する。しかしなぜそんな手のこんだことをして、どこに隠れているのか。理由も動機もなぞだった。
    そんな折、刑事たちがひそかに見張る中、美雪が黒江と銀行に出かけ、黒江を保証人にして何と1億円の大金を借りた。美雪はその金の入った鞄を持って、ひとり京都駅から高岡方面へ。事件の真相は思わぬ方向に…。

    <原作>山村美紗
    <脚本>長野洋
    <企画>清水賢治/柳田博美
    <プロデューサー>野木小四朗
    <監督>合月勇
    <出演>片平なぎさ/神田正輝/若林豪/大村崑/山村紅葉/石立鉄男/綿引勝彦/柳沢なな/下村恵理 ほか

    初回放送日:2014/05/22

  • #16

    疑惑の嫉妬殺人

    京都の石原葬儀社社長の明子(片平なぎさ)は、東京の恋人、春彦(神田正輝)が来ているので、事務所に秋山(大村崑)や良恵(山村紅葉)を残して急ぎ帰宅の途中、路地から飛び出して来た男と危うくハチ合わせ。見ると昔の同窓生の池上舜一(小沢和義)だ。なぜかおびえている池上は、明子に気づくと助けてほしいと彼女を自宅に連れてゆく。
    居間では池上の妻の美江子(栗田よう子)が死んでいた。美江子も同じく明子の同窓生だ。遺体のそばにコーヒー茶碗が転がっており、どうやら毒殺らしい。明子の知らせで京都府警の狩矢警部(若林豪)らも駆けつけてくる。タバコの吸殻、それに男がいたらしくトイレの便座が上げてあった。池上は会社の部下との浮気が原因で、もともと美江子の親の遺産で建てた自宅を追い出されて別居中、美江子から話があると呼び出されたらこの有様。嫉妬深い美江子は池上と別居はしても離婚は拒否していたという。捜査線上に浮かんだ夫妻の男女関係者は、夫の浮気相手だった女一人を除いてみんな明子の同窓生。さらに先輩女性までがかかわってくる。やがてその中の一人の男性が琵琶湖で水死体に…。

    <原作>山村美紗
    <脚本>長野洋
    <企画>清水賢治/柳田博美
    <プロデューサー>金井卓也/松崎薫/野木小四朗
    <監督>合月勇
    <出演>片平なぎさ/神田正輝/若林豪/大村崑/山村紅葉/沢田亜矢子/小沢和義/棟里佳/手塚学/藤波晟/松本亜紀絵/栗田よう子 ほか

    初回放送日:2014/05/23

  • #17

    毎月の脅迫者

    京都の葬儀社社長・明子(片平なぎさ)は、学会に出席した恋人の春彦(神田正輝)に誘われて高知へ出かけ、友人の竹内(小鹿番)の葬儀社20周年パーティーに出席した社員の秋山(大村崑)とバッタリ顔を合わせる。
     ドライブをしていた春彦と明子は、とある断崖で加代(沖直未)をはねそうになる。そんな加代に案内された別荘で2人は浴槽に沈む松井(寺田農)を見つける。その松井とは県内でも有数の大資産家で、加代はその家で手伝いをしている女性だった。
     警察側は事故死とみていたが、浴槽のガスの種火が消えているのを見た明子は、殺人事件とにらむ。松井と仲のいい竹内はパーティー後に倒れていたので、秋山が松井の葬式を仕切ることになる。
     秋山は明子を助手に仕立てて松井家を訪れ、喪主と称する甥の陽一(倉田てつを)と姪の留美(仁藤優子)と交渉し、葬儀の段取りを進めるが、警察は遺体を返してくれない。
     明子が警察で、「遺体から睡眠薬でも出たの?」などと話しているところへ、京都府警の狩矢警部(若林豪)が声をかける。松井が京都に住んでいたことから、狩矢警部も高知に来ることになったらしい。
     突っ込む明子に狩矢は、松井の口座から毎月、1千万円が京都の銀行の五江万里という受取人のもとへ振り込まれ、その総額は1億8千万円にのぼることを話す。その大金はばらばらに引き出され、さらに、当の五江の行方は分からない…。
     やがて松井の遺体が返され、葬儀が始まる。参列者の中にクラブホステスの理絵(渡辺典子)の姿があった。松井との仲をウワサされた女性だが、理絵は明子と春彦の調べで松井の娘だと分かる。
     松井殺しの関係者は、松井に捨てられて自殺した母を持つ理絵、金に困っている陽一と留美、実は松井と関係のあった加代と出そろった。しかも、全員にアリバイがない。そんな時、加代の死体が桂浜で見つかった…。

    <原作>山村美紗
    <脚本>長野洋
    <企画>荒井昭博
    <プロデューサー>金井卓也/松崎薫/野木小四朗/佐野奈緒子
    <監督>合月勇
    <出演>片平なぎさ/神田正輝/若林豪/大村崑/山村紅葉/渡辺典子/寺田農/倉田てつを/仁藤優子/沖直未/小鹿番 ほか

    初回放送日:2014/06/10

  • #18

    危険な落とし穴

    京都の石原葬儀社に、今年で議員生活30周年を迎える代議士の片岡太一郎(清水紘治)の秘書・山崎(井上純一)から生前葬の依頼が来た。参列者や大勢の報道陣が続々と集まってくる中、明子は喪服を着た女の影を見かける。そしてその女の足にはアンクレットが…。生前葬はいよいよ佳境に入り、片岡太一郎本人が柩の中から出てくる演出にとりかかる石原葬儀社一行。明子が控え室の片岡を迎えに行くと、部屋には誰もいない。一方、秋山と良恵(山村紅葉)が祭壇裏で打ち合わせをしていた。秋山がそこにある柩を見ると、蓋が少しずれていて、中を見ると若い男が死んでいた…!しかも、この男、片岡ではなかった…。


    <原作>山村美紗
    <脚本>石原武龍
    <企画>荒井昭博/野木小四朗
    <プロデューサー>金井卓也/佐野奈緒子
    <監督>合月勇
    <出演>片平なぎさ/神田正輝/若林豪/大村崑/山村紅葉/田中美奈子/清水紘治/井上純一/未來貴子  ほか

    初回放送日:2014/06/11

  • #19

    見知らぬ招待客

    京都で葬儀社を経営する石原明子(片平なぎさ)の元に、数日前結婚したばかりの後輩が自殺したと知らせが入った。しかし、しあわせの絶頂にあった友の死に不信感を抱いた明子は、東京にいる春彦(神田正輝)と共にその真相を突き止めようと行動を開始する。病院の後継問題を巡る義姉との確執。友人を装ったクラブホステスの存在。しあわせだったと思われた親友の暮らしぶりの中に次々と発覚する暗い影。やがて明子は、親友が自殺と見せかけ殺されたことをつかむ。


    <原作>山村美紗
    <脚本>石原武龍
    <企画>荒井昭博
    <プロデューサー>野木小四朗/佐野奈緒子
    <監督>合月勇
    <出演>片平なぎさ/神田正輝/若林豪/大村崑/山村紅葉/柏木由紀子/東根作寿英/中村由真/筒井真理子/比企理恵/小嶋尚樹/林美智子  ほか

    初回放送日:2014/06/12

  • #20

    血の鎮魂歌

    京都で有名な呉服店の社長・遠山志津(京唄子)が亡くなり、『石原葬儀社』を経営する明子(片平なぎさ)のもとに葬儀依頼が舞い込んだ。だが明子は、喪主で長男の義夫(新藤栄作)が、通夜と火葬を早急にとり行おうとすることを不審に感じた。好物の雑煮の餅を喉につまらせて死んだという志津。その死因にも疑問が残る。そんな時、明子は志津が亡くなった時使用していたという入れ歯に布巾と見られる黄色い繊維が残っているのを発見。志津が何者かから布巾で口をふさがれ殺されたと断定すると、真犯人探しに立ち上がるのだった。


    <原作>山村美紗
    <脚本>石原武龍
    <プロデューサー>野木小四朗/佐野奈緒子
    <監督>合月勇
    <出演>片平なぎさ/神田正輝/若林豪/大村崑/山村紅葉/京唄子/大場久美子/前田耕陽/若林志穂/織本順吉  ほか

    初回放送日:2014/06/13

  • #21

    灰色の容疑者

    良恵(山村紅葉)の友人で、以前明子(片平なぎさ)と春彦(神田正輝)が自殺しようとしたところを救った梨田絵里子(小松千春)が殺害された。父親の莫大な遺産を引き継いでいた絵里子。医師である夫・功一(石橋保)は女性の噂が絶えず、父の死後出戻ってきた母・須美子(丘みつ子)には、ホストクラブを経営する内縁の夫・田代(曽我廼家文童)がいた。誰もが絵里子の金目当てという動機がある。
    良恵のためと犯人探しをはじめる明子。そんな中、第二の殺人事件が発生した。

    <原作>山村美紗
    <脚本>石原武龍
    <企画>金井卓也
    <プロデューサー>野木小四朗/佐野奈緒子
    <監督>合月勇
    <出演>片平なぎさ/神田正輝/若林豪/大村崑/山村紅葉/小松千春/石橋保/今村恵子/北原佐和子/丘みつ子 ほか

    初回放送日:2014/06/16

  • #22

    代理妻殺人事件

    石原明子(片平なぎさ)が社長を務める石原葬儀社に、岡田千枝(岡まゆみ)の葬儀依頼がきた。貸しビル業を経営する夫の総一郎(中島久之)共々、夫妻とは旧知の明子は、突然のことにぼうぜんとする。だが、千枝の口の中に、毒性のあるすずらんの花びらが残されていたこと、葬儀の日にわけありの女性・荒木和美(小沢真珠)が姿を見せたことから、千枝の死に疑問を抱く。早速、婚約者である黒沢春彦(神田正輝)とともに、和美の素性を調べ始める明子。だがその直後今度は総一郎が頭がい骨骨折で死亡したとの知らせが入る。岡田夫妻と和美の関係を調べる中、明子らは、一連の事件が2人の1人息子・洋一(長島暉実)の出生に関連があることをつかみ、調査を進めていくのだが…。

    <原作>山村美紗(「代理妻殺人事件」より)
    <脚本>石原武龍
    <企画>和田行/金井卓也
    <プロデューサー>野木小四郎/佐野奈緒子
    <監督>合月勇
    <出演>片平なぎさ/神田正輝/若林豪/大村崑/山村紅葉/小沢真珠/林泰文/中島久之/岡まゆみ/長島暉実/松永博史/西川忠志 ほか

    初回放送日:2014/07/25

  • #23

    聰明な殺意

    石原明子(片平なぎさ)の住むマンションの上の階の住人が殺された。殺害現場に遭遇した明子と婚約者の春彦(神田正輝)は何か不自然な印象を受ける。明子が社長を務める石原葬儀社で葬儀を請け負うことになったのだが、その葬儀に怪しい人物が多数訪れてくる。そして起こる第2の殺人。巧妙に仕組まれた“時間差のトリック”。しかし、そこには哀れな殺意が隠されていたのだった…。

    偽りの愛が生んだ悲劇の連続殺人・消えた写真が語る驚愕の真実…完璧トリックを暴く哀れな過去…。

    <原作>山村美紗(「聰明な殺意」「夜の不死蝶」より)
    <脚本>石原武龍
    <企画>金井卓也
    <プロデューサー>佐野奈緒子/熊谷理恵
    <出演>片平なぎさ/神田正輝/若林豪/大村崑/山村紅葉/有森也実/相島一之/大西結花/松永博史/村井美樹 ほか

    初回放送日:2014/07/28

  • #24

    死者からの贈り物

    明子(片平なぎさ)は京都出張中の婚約者・春彦(神田正輝)から、京南大学医学部の教授・大石大輔(長谷川初範)と、助手の小田夕子(小野真弓)を紹介されるが、ほどなく夕子が殺害されるという事件が起きる。その夕子は殺される2週間ほど前、偽名で中絶手術を受けていたが、入院中、ひまわりの形をしたロケットペンダントを大事に握りしめていたという。が、そのロケットが誰かの手によって持ち去られてしまったのだ。お腹の子の父親は誰なのか!?明子と春彦は真相をつきとめるべく、独自の調査を開始するが、その矢先、第2の殺人事件が発生する…。
    セレブ女性投資家の周辺で連続殺人…!!主婦が陥った詐欺地獄は嫉妬の香り。
    絵馬に描いた殺害予告と密室トリックの謎。

    <原作>山村美紗(「殺人予告はリダイヤル」より)
    <脚本>石原武龍
    <企画>金井卓也
    <プロデューサー>野木小四郎/佐野奈緒子/熊谷理恵
    <監督>本橋圭太
    <出演>片平なぎさ/神田正輝/若林豪/大村崑/山村紅葉/多岐川裕美/長谷川初範/潮哲也/重田千穂子 ほか

    初回放送日:2014/07/29

  • #25

    呪いの絵馬

    明子(片平なぎさ)は婚約者の春彦(神田正輝)とともにとある神社の絵馬堂を訪れていたが、その中に「午端よ!恨みは忘れへん、殺してやる ナツ」と記された物騒な絵馬を発見する。そんな折、明子は良恵(山村紅葉)から「絶対に儲かる株のグループに入らないかと誘われていて、明日、その株のグループの総会があるから一緒に行って欲しい」と頼まれる。気乗りはしなかったがしぶしぶ同行することを承諾する明子。
    翌日、明子と良恵が訪れたのは、世間で話題になっている神代真実(川島なお美)が主宰する「シンデレラパートナーズ」。配分のシステムを聞いた明子は胡散臭さを感じるが、神代のカリスマ性にすっかり感化されてしまった良恵は投資することを決意する。
    そんなある日、男性の刺殺死体が発見される。所持していた名刺から、被害者は帝国証券営業部の午端邦夫(平久保雅史)と判明。ニュースで事件を知った明子は、例の物騒な絵馬を思い出し、さっそく京都府警の狩矢警部(若林豪)に連絡する。捜査の結果、午端は株がらみでこれまで多くの女性を泣かせてきており、「シンデレラパートナーズ」にも犠牲者がいたことが明らかに。ますます不審の念を抱いた明子は、良恵とともに「シンデレラパートナーズ」への入会を決意し、ひそかに内偵を開始する。
    が、そんな矢先、第二の殺人事件が発生。明子は、春彦とともに真実を究明するために独自の調査を開始するのだが…。

    <原作>山村美紗(「京都絵馬堂殺人事件」より)
    <脚本>石原武龍
    <企画>太田大
    <プロデューサー>熊谷理恵
    <監督>本橋圭太
    <出演>片平なぎさ/神田正輝/若林豪/大村崑/山村紅葉/川島なお美/いとうあいこ/松永博史/東てる美/金山一彦 ほか

    初回放送日:2014/07/30

  • #26

    黒い同窓会

    石原明子(片平なぎさ)は、婚約者の黒沢春彦(神田正輝)とともに、とある有名な結婚式場を見学に訪れる。中では社長・藤原しのぶ(朝加真由美)とウエディングプランナー・池田亜矢(山下容莉枝)が打ち合わせをしており、春彦を見た瞬間、しのぶと亜矢は「黒沢くん!?」と驚きの声をあげる。なんと、3人は高校の同級生だったのだ。
     しかもその結婚式場には、やはり同級生の中川久美子(高橋ひとみ)も働いており、春彦は「高校の時、この女性3人と、男性は僕のほかに2人いて、いつも6人で遊んでたんだ」と明子に説明する。そしてしのぶは、6人のうちの1人、与那忠志(大友康平)も京都におり、その日、引っ越しを予定している久美子を、与那が手伝うことになっていると告げる。
     夜、春彦は与那と引っ越し祝いの花束を手に久美子の新居を訪れる。段ボール箱がいくつも積まれてはいるものの、家具備えつけの美しい室内に、春彦は「いい部屋だね」と感心する。
     同じころ―。亜矢が自宅で殺害される。手には百人一首の札が握られ、背後の床の間には「かきつばた」の掛け軸が―。
     犯人を見つけ出してやると義憤に燃える春彦だったが、その矢先に今度はウエディングプランナーの1人・多田梨世(濱田万葉)が自宅で殺されるという事件が起きる。衝撃を受けた春彦は、真相を究明するため、明子と独自の調査を開始。2人が調査の果てに見た意外な真犯人と悲しい真実とは一体…!?

    <原作>山村美紗(「ポールポジション」より)
    <脚本>石原武龍
    <企画>太田大
    <プロデューサー>熊谷理恵
    <監督>葉山浩樹
    <出演>片平なぎさ/神田正輝/若林豪/大村崑/山村紅葉/高橋ひとみ/大友康平/
    朝加真由美/松永博史/山下容莉枝/濱田万葉/加賀美早紀/黒田アーサー/島かおり ほか

    初回放送日:2014/07/31

  • #27

    魔女の囁き

    石原明子(片平なぎさ)と婚約者で医師の黒沢春彦(神田正輝)は、京野菜を使用し、おいしいと評判をよんでいる店で食事をしていた。店内は客で大にぎわいだが、常連の明子に気づいた店長の川嶋加代子(山田麻衣子)や店員の石川マリ(高橋かおり)、笠山美奈子(阿南敦子)、和田あさみ(竹下景子)らは次々に「いらっしゃいませ」と気さくな笑顔を見せる。うわさに違わぬおいしさと店員の感じの良さに、相好を崩す明子と春彦。
    数日後、明子は加代子から、開店五周年のパーティーを自宅で行うので、春彦と一緒に常連代表で参加してほしいという誘いを受ける。パーティー当日、川嶋家に足を運んだ2人。あまりの豪邸に思わず息をのむ明子のかたわらで、「川嶋大介」という表札を見た春彦は「どこかで見た名前だな」と首をひねる。 部屋の中には、すでにマリ、美奈子、カメラマンの沢イサオ(川岡大次郎)らがいて、ワインや料理を楽しんでいた。加代子は、明子と春彦に沢を紹介するが、マリが、沢と加代子は恋人同士だとこっそり教えてくれる。「あら、そうなんですか?」と笑顔を向ける明子に、沢と加代子は照れ笑いを受かべる。そこへ、エプロン姿のあさみがお盆に料理をのせて入ってきた。驚く明子に、あさみは、この川嶋家で家政婦の仕事もしていると打ち明ける。その後、加代子の父・川嶋大介(藤田宗久)がつえをついて入ってくると、すでにマリがかけより、体を支えて歩行の手助けをするが、その姿に、美奈子は「何あれ? 奥さんにでもなったつもり?」などと小声で毒づく。そんな美奈子を、さらに小声でたしなめるあさみ。
    一方、「川嶋大介」という名前にひっかかりを覚えていた春彦が調べたところ、3年前に琵琶湖湖畔にあるホテルで死傷者が多く出るほどの火災が発生したが、そのホテルのオーナーで会長が川嶋大介だったことが分かる。だが、大介はいっさいの責任を社長に押しつけて雲隠れ。社長は現在も被害者の会に告訴されて係争中にもかかわらず、会長である大介は被害者に慰謝料も払わず、姿を消してあれほどの大豪邸に住んでいると知り明子と春彦は複雑な思いにとらわれるのだった。
    ほどなく、その大介が自室で死亡しているのが発見される。主治医は死因を心不全と診断、また、総額37億円の遺産はすべて加代子に相続させる、との遺言書も公開され、いったんは病死として石原葬儀社で葬儀を行うことになった。だが、葬儀の際、大介の首にうっすらと赤いあさが浮き出ているのを目にした春彦は「紐などで殺害された時と違い、柔らかい布で絞められたような場合は、あざが現れるまでに時間がかかる。主治医が診た時にはまだあざが出ていなかったんだろう」と説明、他殺の疑いを示唆されたことで明子は遺族に警察へ通報することをすすめ、秋山(大村崑)、良恵(山村紅葉)にも葬儀の延期を告げる。京都府警の狩矢警部(若林豪)、橋口警部補(松永博史)らが到着する間、加代子は明子に沈痛な面持ちで「3年前の火災事故で、父は遺族にできる限りのことをしたし、これからも私財を投げ打ってでも被害者に誠意を尽くす、と言っていたので、私はそれを信じていた。しかし父には37億円もの遺産があった。そんな大金があるなら、なぜ被害者に慰謝料として差し上げないのか。父を信頼していただけにショックだ…」と打ち明ける。その後の京都府警の調べにより、3年前の例のホテル火災の折、あさみの息子が死亡していることが判明する。あさみはなぜよりにもよって、そのホテルのオーナーだった川嶋大介宅で家政婦をしていたのかと疑惑をおぼえる明子と春彦。
    その後、加代子と共に大介の遺品の整理をしていた明子は、たくさんの墨絵が入ったファイルを見つける。あまりの達者さに目を見張りながら次々にページをめくる明子だったが、ふとその手が止まる。墨絵の間に「魔女が暴く」と書かれた和紙がはさまっていたのだ。
    明子と春彦は、真相を究明するために独自の調査を開始。その結果、すべての事件の根は3年前の火災事故につながっていると確信する。会社社長の死の裏に隠された、3年前の火災事故。燃えたぎる夜の旅館で、あの日何があったのか!?
    あさみ、マリ、加代子、美奈子と 捜査線上に浮かぶ4人の女たち の驚愕の素顔、 そして大介が残した 「魔女が暴く」の意味とは!?
    切なくも怖い女のミステリーにどうぞご期待ください!!

    <原作>山村美紗(「キャピタルゲイン殺人事件」より)
    <脚本>石原武龍
    <編成企画>太田大
    <プロデューサー>熊谷理恵(大映テレビ)
    <監督>本橋圭太
    <出演>片平なぎさ/神田正輝/若林豪/大村崑/山村紅葉/竹下景子/高橋かおり/山田麻衣子/川岡大次郎/松永博史 ほか

    初回放送日:2014/08/06

  • #28

    漆黒の記憶

    明子は急にまとまった休みが取れることになったため、婚約者の春彦と温泉旅行に行くことになった。明子が知人のフリーライターの親王寺由加子(中山忍)と相談したところ、旅館のモニターになり、アンケート用紙に書き込めば雑誌社が宿泊費を半額負担してくれるというのだ。
    ロビーで明子が由加子と久しぶりに顔を合わせ、旧交を温めていると、由加子がその場に居合わせた仲居の存在に気付く。由加子は「美知子?」と声をかけるが、美知子(安達祐実)は「お客様は私をご存じなんですか?」といぶかる。実は、美知子は由加子の妹だが、どうやら記憶喪失のようだ。由加子は、美知子が記憶喪失だとうそをついて、半年前のことをごまかそうとしているのだと決めつけ、憤然と立ち去る。
    由加子と仕事をしている出版社の野上(池田努)によると、半年前、美知子が姉の由加子の婚約者の桐村祐太(菊池健一郎)を奪い、その後、桐村は自殺をしてしまった。美知子も桐村が自殺した日に行方不明になってしまった。
    旅行の後、野上から明子に由加子の婚約者だった桐村について相談したいことがあると石原葬儀社に電話が入る。翌日、待ち合わせの神社に明子が行くと、野上が腹部から血を流して死んでいた。京都府警警部の狩矢(若林豪)が現場に到着する。鑑識課の野村(山口竜央)が狩矢に野上のズボンの裾に松の葉が付着していることを報告する。
    野上の葬式が行われている葬祭場で、明子は京洛繊維の加津山(田中幸太朗)と華道家の麻里子(持田真樹)と出会う。由加子が加津山に美知子が見つかったことを伝えると、加津山は驚く。狩矢警部も葬式に立ち会っており。明子は野上のズボンの裾に付着していた松の葉が天然記念物に指定されている善峰寺の遊龍松のDNAと一致したことを聞く。また、野上は京洛繊維の社員である桐村の飛び降り自殺について調べていたようだ。由加子によると、野上に桐村から自殺する前日に由加子に渡す結婚指輪を買いたいのだが、良い店を知らないかと電話がかかってきたという。
    野上が明子に相談したかった由加子の婚約者・桐村のこととは何だったのか。明子と春彦は、野上が亡くなる前にやってきた、遊龍松がある善峰寺を訪れる。

    <原作>山村美紗(「京都・金沢殺人事件」より)
    <脚本>石原武龍
    <編成企画>太田大
    <プロデューサー>熊谷理恵(大映テレビ)
    <監督>本橋圭太
    <出演>片平なぎさ/神田正輝/若林豪/大村崑/山村紅葉/安達祐実/中山忍/持田真樹/田中幸太朗/松永博史/池田努 ほか

    初回放送日:2014/08/07

  • #29

    慟哭の再会

    京都にある石原葬儀社の社長、石原明子(片平なぎさ)は夕方、高校の同窓会に出席するため会社を後にする。宴会場で旧交を温めていると、担任の先生だった水尾マユ(若尾文子)が車椅子で現われた。心臓の発作で倒れ、足腰が弱ってしまったそうだ。三年前に再婚した夫は病気で亡くなったという。香織(雛形あきこ)という娘が連れ添っており、夫の連れ子だという。
    マユにフィアンセと自宅に遊びに来るよう誘われた明子は、医師の黒沢春彦(神田正輝)と水尾邸を訪れる。香織に案内されてリビングに入ると玲子(杵鞭麻衣)と桜(大村彩子)がいた。二人も亡くなった夫の娘で、香織が長女、玲子が次女、桜が三女だ。マユの実の娘・リサ(原田夏希)は一年前の母の日に交通事故で亡くなったが、香織たちの存在が救いになったという。マユの部屋で、明子とマユは昔話に花を咲かせる。本棚には何体もの小さな仏像が置いてあった。リサが亡くなった後、夫に勧められ、彫ったという。リビングでは、水尾家の顧問弁護士の笠原(金児憲史)が春彦と話している。笠原は香織の婚約者だ。亡くなった水尾(久保田武志)はアパレル関係の会社を経営しており相当な資産家で、笠原は法律のことから財務関係まで全部引き受けているという。香織と玲子はブティックを経営しており、桜はイタリアンレストランでアルバイトをしている。 お手伝いのフミ(あめくみちこ)が作った中華料理を食べる一同。仕事の話などで盛り上がるが、マユはなぜか少し前にしたことを忘れてしまい、明子は驚く。認知症の初期のようだ。フカヒレスープを飲んでいると突然、玲子が苦しげにあえいで倒れる。春彦が脈をとるが、すでに亡くなっていた。
    狩矢警部(若林豪)や橋口警部補(松永博史)、鑑識課員が現場検証を行う。フカヒレスープに毒物が入っていたようだ。スープを配ったフミが疑われるが、フミは毒を入れていないと気色ばむ。 翌朝、橋口警部補が水尾邸のリビングでマユ、香織、桜、明子らに、スープを飲むために使ったレンゲから青酸性の毒物が検出されたことを伝える。テーブルに置いてあったレンゲが会食をした人数より一つ多かったという。犯人はあらかじめ毒を塗ったレンゲを隠し持ち、玲子の席に置いたことが考えられる。会食に参加した全員に犯行が可能だ。マユは玲子ではなく、遺産目当てで自分が殺されるはずだったのではないかと考える。
    キッチンで明子がフミの手伝いをしていると、フミは三姉妹は仲が悪かったと打ち明ける。桜は金遣いが荒く、水尾が亡くなった時に入った遺産を使い果たし、彼氏の料理人と店をやるための開店資金を出してほしいとマユに何度も頼んでいた。香織と玲子も一緒にブティックを経営しているが、家では口もきかないくらい仲が悪いという。
    玲子の葬儀。桜の恋人の今岡拓海(花戸祐介)、フミの兄・平山邦夫(山上賢治)も顔を見せている。邦夫は経営している会社が倒産寸前らしく、助けてほしいとマユに頼んでいた。マユは家政婦のフミにも遺産を残そうとしているようだ。
    そして、玲子に続き、水尾家に新たな被害者が…。明子は一連の殺人事件の真相に近づいていく。果たして、真犯人は…?

    <原作>山村美紗(「女相続人連続殺人事件」より)
    <脚本>高橋麻紀
    <編成企画>太田大
    <プロデューサー>熊谷理恵/都築歩(共に大映テレビ)
    <監督>樹下直美
    <企画協力>野木小四郎(大映テレビ)
    <出演>片平なぎさ/神田正輝/若林豪/大村崑/山村紅葉/若尾文子/雛形あきこ/原田夏希/あめくみちこ/大村彩子/大石吾朗/ 松永博史 ほか

    初回放送日:2014/08/08

  • #30

    「龍野武者行列殺人事件」前編

    石原明子(片平なぎさ)が社長を務める石原葬儀社のもとに沢木千草(黒川智花)が入社希望としてやってくる。千草のひたむきで真摯な姿を気に入った明子は、彼女を採用し、石原葬儀社の大番頭・秋山隆男(大村崑)、内田良恵(山村紅葉)、そして恋人の黒沢春彦(神田正輝)とともに千草の実家がある兵庫県たつの市を訪れる。龍野は老舗の2つの大きな醤油屋を中心に発展した街。二条路醤油会長で二条路家の当主、二条路紅子(草笛光子)を中心にした二条路派と、余木醤油の元社長で余木家の当主、余木良樹(夏八木勲)を中心にした余木派に分かれており、古くからの人間関係が残る城下町である。明子たちが龍野を訪れた時、ちょうど名物の「騎馬武者行列」が行われていた。見物する一行だが、行列の佳境に差し掛かったころ、先頭で行列を率いていた千草の婚約者・二条路信也(塩田貞治)が突然胸をおさえ落馬し、死亡した。実は、騎馬武者行列で死者が出たのは今年で3年連続であるという。そしてその傍らには必ず赤とんぼの折り紙があった…。
    複雑に絡む人間関係をひも解き、連続不審死に巧みな推理で挑む明子…。はたして「赤とんぼ」の意味とは?

    【出演】片平なぎさ/神田正輝/若林豪/大村崑/山村紅葉/草笛光子/夏八木勲 他

    初回放送日:2015/09/25

  • #31

    「龍野武者行列殺人事件」後編

    石原明子(片平なぎさ)が社長を務める石原葬儀社の新入社員・沢木千草(黒川智花)の故郷、龍野を訪れた石原葬儀社の面々と黒沢春彦(神田正輝)。龍野名物の騎馬武者行列の最中に、千草の婚約者で龍野の二大名家の1つである二条路醤油の跡取り息子の二条路信也(塩田貞治)が殺された。事件解決に向け、推理を始める明子と春彦。騎馬武者行列で死者が出たのは今回で3年連続であるという。そして死体の傍らには赤とんぼの折り紙があり、呪いではないかと噂されていた。推理を進めるにつれ、明らかになる千草の出生の秘密。千草の母親は二条路紅子(草笛光子)の娘で、失踪中のあかね(とよた真帆)であるというのだ。そして、ついに信也を殺したのが信也の親友で腹違いの弟の盛田和夫(木村了)だということを突き止めた。盛田は、千草に横恋慕し、信也を殺すことで千草を奪おうとしていたのだ。事件を一旦解決し京都に戻った一行。そんななか、一体の白骨死体が赤とんぼの模様が施された結婚指輪と一緒に発見されたとの知らせが入る。ショックを受ける千草。さらに、盛田は去年、一昨年の殺人事件とは無関係だということが明らかになる。龍野武者行列連続殺人事件は未だ解決していなかった。そして、赤とんぼの謎…それは、失踪したあかねを象徴するものだった。再び京都に戻り、葬儀屋の仕事に戻る一行だが、ひょんな事から赤い霊柩車を探すことになる。

    【出演】片平なぎさ/神田正輝/若林豪/大村崑/山村紅葉/草笛光子/夏八木勲 他

    初回放送日:2015/09/28

  • #32

    追憶の彼岸花

    石原明子(片平なぎさ)は東京から京都にやってきている黒沢春彦(神田正輝)と冬の京都郊外を歩いていた。とある道端でイーゼルに向かい熱心にスケッチをする少女、岡田鈴子(菊池和澄)を見かける。寒空の下、ひとりぼっちの少女が描いているのは、そこにはない自転車と真っ赤な彼岸花。明子と春彦は気になりながらも、その場を後にする。後日、京都で働く女性経営者の特集の雑誌取材を受ける明子。
    石原葬儀社のメンバー、秋山隆男(大村崑)や内田良恵(山村紅葉)のちゃちゃが入りながらも取材は終わり、雑誌の編集者・堀口政夫(遠山俊也)が明子に見せたのは画家・本庄沙希(国生さゆり)が手がけた装丁画。独特な色合いの花の絵に明子は引き込まれていた。明子の家に帰った2人はテレビから流れるニュースに気を留める。2カ月前に起こった借金苦の母親が無理心中を試みるも母親は死にきれず、逃亡したという事件。
    次女のみが遺体で見つかった、という。テレビに映っていたのは被害者の遺留品である自転車が見つかったという場所。その場所は、明子達が見かけた少女がスケッチをしていた場所だった。さらに被害者には小学生の姉がいて、事件が起こったのはちょうど彼岸花が咲いていた頃だという。明子はその少女が気になって…。

    【出演】片平なぎさ/神田正輝/若林豪/大村崑/山村紅葉/国生さゆり 他

    初回放送日:2015/09/29

  • #33

    羅刹の三姉妹

    京都・古美術山田堂。石原葬儀社の社長・石原明子(片平なぎさ)はステキな茶碗を手に取りながら婚約者の黒沢春彦(神田正輝)を待っていた。合流した二人は、店の主人に勧められ、その二つの茶碗を購入する。明子は、昔通っていた茶道教室の先生、名木夕美子(清水美沙)から、翌日行われる予定の亡くなった家元の一周忌を兼ねた野だてへ招待されており、春彦にも一緒に行こうと誘った。その後、幹部会が開かれて次期家元が決定するという。翌日、石原葬儀社の大番頭・秋山隆男(大村崑)、内田良恵(山村紅葉)とともに4人で野だてに参加する。会場では前の家元の長女である夕美子、妻・志津子(丘みつ子)、次女・千鶴(葉月里緒奈)、三女・麻美(馬渕英俚可)が出迎える。豪華で盛況な野だてを楽しむ4人。だが、この後、次期家元を決定する幹部会が開かれることもあり、会場には奇妙な緊張感と興奮が渦巻いていた。直弟子である君島荘司(本宮泰風)や京都支部長の立石一馬(ヨシダ朝)も、後継者が自分であると確信しているようだ。そんな中、夕美子がたてたお茶を口にした途端、苦しみ、死亡する立石。立石が口をつけた茶碗に毒物が塗られていたようだ。後継者争いのライバルであり、お茶を差し出した夕美子に嫌疑がかけられるなか、京都府警の狩矢警部(若林豪)も駆けつけ、捜査が開始される。明子は立石が最期に使った茶碗が、先日古美術山田堂で明子たちが購入したものと同じものであることに気づく。そして、その茶碗には不吉な文字が浮かぶ仕掛けがされていた。明子たちは目の前でおこった殺人事件を解決するため、独自に周辺を調べ始めるが…。

    【出演者】片平なぎさ/神田正輝/大村崑/山村紅葉/若林豪/葉月里緒奈 ほか

    初回放送日:2016/03/09

  • #34

    卒都婆小町が死んだ

    赤い霊柩車シリーズ第33弾!人気能楽師を取り巻く女の情念!
    その能楽師に思いを寄せる女が「卒都婆小町」を上演後に能楽堂で殺された…
    積年の思いが絡み合う殺人事件に明子が挑む。

    石原葬儀社の社長・石原明子(片平なぎさ)は、京都の美容院で髪を整えていた。そこになじみの元女優でこの美容室の女社長・梅溪美鈴(藤真利子)がやってくる。美鈴は女優時代の知り合いという能楽師、鷺村菊三郎(三浦浩一)が能の演目「卒都婆小町」を上演する舞台に明子を招待する。当日、明子は講義で京都に滞在している婚約者の黒沢春彦(神田正輝)と葬儀社従業員・内田良恵(山村紅葉)を連れ立って能楽堂を訪れる。能楽堂のロビーで美鈴とあいさつを交わしていると、菊三郎の追っかけ仲間で料亭の若おかみだという島村かすみ(田中広子)を紹介される。そこに、菊三郎の恋人、藤川小蝶(篠原真衣)が通りがかる。小蝶も能を見に来たのだ。菊三郎によって「99歳になった小野小町が、老いて美しさを失い、落ちぶれ果て嘆くうち、かつて小野小町が翻弄し亡くなった深草少将の怨霊に取り憑かれ発狂する」という「卒都婆小町」が上演され喝采の内に幕を閉じた。そんな能楽堂を外からひとり、ベテラン女優・戸羽万知子(池上季実子)が見つめていた。万知子はかつて美鈴と犬猿の仲とウワサされていた。興奮冷めやらぬ、能楽堂のロビー。ファンのざわめきの中、菊三郎と後継ぎ息子の蘭之介(柾木玲弥)、付き人で新人能楽師の杉田鷹次郞(中山優馬)がやってくる。かいがいしく菊三郎の襟元をなおすかすみ。そして美鈴は鷹次郎の労をねぎらう。一方で良恵は鷹次郎に一目ぼれをしていた。客に渡す記念品を取りに帰る鷹次郞を良恵が追いかける。しばらくすると能楽堂から悲鳴が聞こえる。そして、足早に能楽堂を去る女性の影…能楽堂の舞台に二人が駆けつけると、かすみが殺されていた。

    【出演者】
    片平なぎさ/神田正輝/大村崑/山村紅葉/若林豪/藤真利子/三浦浩一/中山優馬/池上季実子 ほか

    初回放送日:2017/03/24

  • #35

    偽りの代償

    サスペンスの女王”片平なぎさ主演「赤い霊柩車」シリーズ第34弾!!
    最愛の夫に別の家族が…。秘密と偽りの果てに支払われる代償は…。

    1992年のシリーズ開始以来、根強い人気を誇る作品の第34作目。
    今回のテーマは「家族」。家族を思う気持ちが生んだ悲劇と、本当の愛が生んだ結末は見逃せない。事件を解く鍵となるのは、関係者とおぼしき人物たちに送られてきた梵字。

    絡み合う二つの事件。犯人は誰なのか?そしてその動機とは…?

    【出演者】
    片平なぎさ/大村崑/山村紅葉/櫻井淳子/赤座美代子/葛山信吾/若林豪/神田正輝 ほか

    初回放送日:2017/04/19

  • #36

    黒の審判

    石原明子最大の危機!私の婚約者が不倫殺人!?
    自らの推理が彼を追いつめる 差出人不明の黒真珠が語る女たちの裏の顔


    いつものように待ち合わせをする石原明子(片平なぎさ)と、黒沢春彦(神田正輝)。遅刻してきた春彦に「申し訳ないと思うならおいしいものを食べに連れて行ってほしい」と明子が言うと、今夜は「男どうしの飲み会があるから」といつになくそっけない態度をとった。そんな折春彦は友人の志村陽介(宮川一朗太)と、明子が営業で訪れて追い返されたことのある「和楽」にやってきていた。女将の田島沙織(渡辺梓)は、春彦に「先生、またいらしてくれてうれしいわ」と声をかけ、意味ありげに耳打ちする。
    その沙織が、ホテルの一室で殺された。その場に落ちていた1枚の男物のハンカチ…。
    殺された沙織の葬儀を石原葬儀社で行うことになり、沙織の葬儀会場で準備を進める明子と沙織の友人である安藤杏子(杉田かおる)たちのもとへ、弔問客の佐伯加奈子(南野陽子)、伊藤雪枝(山下裕子)がやってくる。そこへなぜか春彦がやってきて驚く明子。女将との関係、どうして一緒にいたのか、をかたくなに話そうとしない春彦はついに容疑者にされてしまう…。

    【出演】片平なぎさ/大村崑/山村紅葉/杉田かおる/佐々木すみ江/若林豪/神田正輝 ほか

    初回放送日:2018/01/09

  • #37

    惻隠の誤算

    私には弟がいた?放送24年目の新事実!突然現れた肉親は華道の家元候補 葬儀中に消えた遺体!?仔犬土鈴が見た一族の秘密と影なき親子…

    <出演>片平なぎさ/若林豪/大村崑/山村紅葉/浅利陽介/ベンガル/庄野崎謙/篠田三郎/神田正輝 ほか

    初回放送日:2019/03/25

  • #38

    猫を抱いた死体

    初回放送日:2023/02/09

このページに掲載されている写真はすべて著作権管理ソフトで保護され、掲載期限を過ぎたものについては削除されます。
無断で転載、加工などを行うと、著作権に基づく処罰の対象になる場合もあります。なお、『フジテレビホームページをご利用される方へ』もご覧下さい

©FujiTelevision Network,Inc.All rights reserved.