LIVE!ダイヤモンドグローブ2012

  • #1

    第33回チャンピオンカーニバル
    日本S・バンタム級タイトルマッチ
    王者 芹江匡晋(伴流) vs 同級1位 石本康隆(帝拳)
    日本S・ライト級タイトルマッチ
    王者 和宇慶勇二(ワタナベ) vs 同級1位 岩渕真也(草加有沢)

    西岡のラスベガスでの防衛という快挙など、様々な激戦や名シーンの数々が誕生した2011年のボクシング界。
    世界から日本まで各階級とも強豪がひしめく群雄割拠の時代はいまだ続いている。
    その内、日本王者戦線において、全13階級の王者が最強の指名挑戦者を迎えて雌雄を決する第33回チャンピオンカーニバルがスタートする。

    1977年に第1回が開催されたチャンピオンカーニバル。今回で33回目を数える。
    開催当初は2日間で全カードが行われていたが、現在では約4か月にわたって行われている。
    その内の2つ、S・バンタム級とS・ライト級のタイトルマッチが2月のダイヤモンドグローブ内で行われる。

    メーンで行われる日本S・バンタム級。王者芹江にとって6度目の防衛戦となる。
    防衛を重ねるごとに強さを増してきた王者。その安定感は全日本王者の中でもトップクラスだ。
    前述の西岡は同級のWBC世界王者。芹江の視線は既にその舞台に注がれている。
    昨年は怪我の影響でチャンピオンカーニバルの出場が叶わなかった芹江。
    今回その王者にとっての宿命ともいえる1戦を改めて制して、世界へその歩みを進めたい。
    対する石本康隆は2011年最強後楽園の同級を制し指名挑戦者として初のタイトルマッチ挑戦権を得た。同大会では技能賞を受賞した。
    その決勝戦では、格上とされた塩谷悠相手に的確なパンチを浴びせ続け、時に気持ちを前面に出した打ち合いも展開し、技術・気持ち共に完勝した。
    自身デビュー10年目にして初のタイトル挑戦。7連勝の勢いを絶対王者にぶつける。

    王者がその存在を世界へアピールするのか?
    挑戦者がその王者の持つタイトルと世界ランクを一気につかみ、その地位を逆転させるのか?
    両者共に世界を見据えた1戦となる。

    そして準メーンで行われるS・ライト級タイトルマッチ。王者和宇慶の初防衛戦だ。
    圧倒的な強さで長期政権を築くと思われた元王者亀海喜寛の王座返上→世界進出以降、群雄割拠の状態が続き政権が安定しない同階級。
    前王者長瀬慎弥も初防衛戦で和宇慶にタイトルを奪われた。
    和宇慶はこの状況を打破し長期政権を築くべく、獲るよりも難しいと言われる初防衛戦に最強の指名挑戦者を迎える。早くも過酷な試練だ。
    対する岩渕真也もメーンの挑戦者石本同様2011年の最強後楽園を制し、指名挑戦者として堂々と初のタイトルマッチに挑む。
    しかも岩渕はその決勝を秒殺KOでクリアし、大会最優秀選手賞を手にした。
    対戦相手以上にプレッシャーや緊張感など、様々な敵が待ち受ける初防衛戦となる王者和宇慶にとっては最も危険な対戦相手だ。だからこそ、ここでの勝利は大きい。

    サウスポーの王者が最大の試練を乗り越え、盤石の政権を築くのか?
    強打の挑戦者がMVPの勢いそのままに一気のタイトル奪取を果たすのか?
    混沌のS・ライト級の主役を決める1戦となる。

    果たして昨年のチャンピオンカーニバルベストバウト、日本バンタム級タイトルマッチ山中慎介vs岩佐亮佑(壮絶な打ち合いの末、山中が王座防衛。山中は後にWBC世界同級、岩佐は山中返上後の日本同級王座を手にする)を超える試合は生まれるのか!?

    更にそのダブルタイトルマッチの前には、スーパールーキー戸部洋平(三迫)が登場。
    前インターナショナルフライ級王者リアン・ビト(フィリピン)と対戦する。
    三迫ジムにとって、10月にWBCバンタム級インターナショナル王者に輝いた椎野大輝と共に、年内の日本及び東洋タイトル挑戦~奪取が期待される逸材が2月に始動する。
    これまでプロデビュー後、3戦全てで文句なしの強敵を退けてきたスーパールーキーがどのような進化を見せてくれるのか?
    ノンタイトル戦ながら注目の1戦だ。

    意地とプライドが交差する熾烈なサバイバルマッチを後楽園ホールから生中継!

    初回放送日:2012/02/13

  • #2

    第33回チャンピオンカーニバル
    日本フェザー級タイトルマッチ
    王者 天笠尚(山上) vs 同級1位 上野則之(RK)
    OPBF東洋太平洋ミドル級タイトルマッチ
    王者 淵上誠(八王子中屋) vs 同級2位 郭京錫(韓国)

    今回で33回目を迎えた、全13階級の日本王者が最強の指名挑戦者を迎えて雌雄を決するチャンピオンカーニバル。
    4月はいよいよ終盤戦、ダイヤモンドグローブ内で日本フェザー級タイトルマッチが行われる。

    王者天笠は昨年12月に行われた空位の日本フェザー級王座決定戦を同級2位の鈴木徹と戦い、5ラウンドTKO勝利で王座を獲得した。
    自身2度目のチャレンジでの戴冠、また所属する山上ジム初のチャンピオンとなった。
    身長179cmというフェザー級としては恵まれた体格と、その痩身からは想像もつかないハードパンチで高いKO率を誇る。
    新王者としてチャンピオンカーニバルで最強挑戦者を迎え撃つ。

    挑戦者の上野は自身が語る通り、雑草魂を前面に出すタイプ。
    決して恵まれたボクシングロードは歩んでいない。
    デビュー当初は負け越しており、その後も強豪相手に激戦を繰り広げるも、悔しい敗戦を喫しており、順風満帆とは言えない。
    ジムの移籍を2度、タイトル挑戦は2度失敗。一時は引退も考えた時期もあったが、不屈の魂で三度この舞台に這い上がってきた。

    17cmという身長差、戦績、KO率など数字だけ見ると王者有利は否めない。
    しかし、王座決定戦という舞台でタイトルを獲得した王者天笠にとっては、他者以上にその初防衛戦が大きな試練となる。
    そして負ける事で強くなってきた挑戦者上野の経験値は、そんな不安定な王者には脅威だ。

    実力者の呼び声高い王者が難関を突破し安定政権を築くのか?
    底辺から這い上がってきた挑戦者が悲願のタイトル奪取となるのか?

    さらに同日にはOPBF東洋太平洋ミドル級タイトルマッチも行われる。
    王者淵上にとって同タイトルの初防衛戦となる。

    王者淵上は日本王者として昨年12月に当時の東洋王者佐藤幸治と2つのベルトを懸け対戦。
    2度のダウンを奪われる展開から圧巻の逆転KO劇を演じ、見事2つのタイトルを手にした。
    その後、日本のタイトルを返上し、東洋王者としての初戦に臨む。

    長いリーチと強打を武器とするサウスポーで、佐藤との乱打戦を制した事から精神的にも凄みを増してきた淵上。
    この階級では道は険しいが、確実に世界を見据えて東洋タイトル1本に絞ってきたその決断。ゼロではない可能性を紡ぐ為に負ける訳にはいかない。

    対戦相手の郭京錫は韓国の現ミドル級王者でS・ウェルター級タイトル獲得経験もある2階級王者。王者淵上と同じくサウスポーの強豪だ。

    王者、挑戦者共に高いKO率を誇る事から、12R終了のゴングを聞く可能性は低い。
    淵上にとって世界へ向けた第1歩。その舞台へ踏み出すための重要な1戦だ。
    挑戦者の郭も必勝を期してアウェーに乗り込んでくるはずだ。
    重量級の強打者同士という危険なカード。1瞬たりとも目が離せない!

    初回放送日:2012/04/09

  • #3

    日本ミドル級タイトルマッチ
    王者 湯場忠志(都城レオスポーツ) vs 同級1位 氏家福太郎(新日本木村)

    3回目を迎えたチャンピオンカーニバルも全日程を終了。各王者たちの新たな戦いがスタートする。
    その今回のチャンピオンカーニバルでベストバウトと言われた激戦を制し、史上初の日本タイトル4階級制覇を成し遂げた“覇王”湯場忠志がダイヤモンドグローブのリングに登場する。

    前王者淵上誠が返上して空位となった日本ミドル級のタイトルを、当時1位にして世界2階級制覇王者ホルヘ・リナレスの弟、カルロス・リナレスと王座決定戦を行った湯場(当時2位)。タイトルと自身の進退を懸けた戦いに臨んだ。
    若くて勢いもあるリナレスの強打に圧倒される場面も多々あったが、計3回のダウンを奪い、7回に得意の左ストレートでカウントアウトのKO勝利。悲願の4階級制覇を達成した。
    戦前は引退も示唆していた湯場だが、タイトル獲得と同時に、飛ばしていた1階級下のS・ウェルター級タイトルも再度狙い、5階級制覇を目指すと宣言した。
    年齢的に後がない湯場にとって、この初防衛戦をパスして、早々にS・ウェルター級タイトル挑戦に繋げたいところだ。

    対する氏家は去年の2戦がいずれもタイトルマッチ。
    2月に前出の前日本王者淵上誠と、8月に当時の東洋王者佐藤幸治と対戦した。
    いずれもTKO負けを喫しているが、この二人とも日本ミドル級屈指の選手。その経験値は計り知れない。

    必殺の左を中心に圧倒的な強打を誇る王者の湯場だが、ミドル級の舞台では際立っているわけではない。
    淵上、佐藤といったこの階級を主戦場にしてきた強打者のパンチを耐える、打たれ強さを持つ氏家を圧倒するのは容易ではない。
    さらに湯場が苦戦した東洋太平洋S・ウェルター級王者チャーリー太田やカルロスのように圧力もある氏家。後手に回ると危険な相手だ。
    番狂わせを起こされる事もしばしばあった湯場に初防衛戦という鬼門と呼ばれる舞台の重圧が襲い掛かる。
    しかし、5階級制覇という偉業を狙うには、負ける事はおろか、苦戦も許されないのが実情だ。

    挑戦者氏家にとっても、近年層が厚みを増してきたミドル級戦線で、これまでのようにチャンスが豊富なわけでは無くなってきている。
    年齢的にも今回のチャンスを是が非でもモノにしたいところだ。

    王者湯場が得意の左で夢の5階級制覇へ弾みをつけるのか?
    挑戦者氏家が悲願のタイトルを獲得し、群雄割拠のミドル級をけん引するのか?

    初回放送日:2012/06/11

  • #4

    OPBF東洋太平洋S・フライ級タイトルマッチ
    王者 赤穂亮(横浜光) vs 同級5位 戸部洋平(三迫)
    OPBF東洋太平洋ライト級タイトルマッチ
    王者 荒川仁人(八王子中屋) vs 同級5位 嶋田雄大(ヨネクラ)

    灼熱の8月に激熱のタイトルマッチ2試合が登場!

    8月のLIVE!ダイヤモンドグローブで、OPBF東洋太平洋のS・フライ級とライト級2つのタイトルマッチが行われる。

    S・フライ級の赤穂、ライト級の荒川の両王者はともに圧倒的に高い勝率を誇る安定王者。
    その階級において国内戦線にほぼ敵はおらず、早い段階での世界挑戦が切望されている2選手だ。

    一方、挑戦者の2人は対照的だ。
    キャリア4戦(4勝)で5試合目でのタイトル奪取を狙うスーパールーキー戸部洋平。
    そして現役最年長にして、タイトルマッチ当日に41歳の誕生日を迎える大ベテラン嶋田雄大。
    勢いと経験が安定感抜群の両王者を狙う。

    まずはS・フライ級タイトルマッチ。
    王者赤穂亮vs挑戦者戸部洋平、ともに無敗の好カードだ。
    ただし、前述の通りキャリアの差は歴然。
    王者赤穂亮の20戦に対し、挑戦者戸部洋平は4戦。無謀とも呼べるマッチメークだ。

    ハードパンチを武器とする王者赤穂はこれが3度目の防衛戦。
    強いハートで伝統の横浜光ジムをけん引している。
    破壊力抜群の左右のパンチで出る杭を打って、自身の負傷で一度は流れたWBC同級世界王者(当時は日本王者)佐藤洋太への挑戦へ繋げたい所だ。

    一方、無謀とも思えるマッチメークに挑む挑戦者戸部。
    プロキャリア4戦という一見勝算を見いだせない戦績だが、アマチュアで53戦の経験と国体2冠という輝かしい実績を誇る。
    ボクシング界におけるアマチュアとプロの関係は、他の競技のそれとは一線を画す。
    テクニック面だけ抽出すれば、アマチュアの方が上という評価もある。
    こなしてきた試合数と圧倒的なテクニックはプロでのキャリアの少なさを十二分に補う事が出来る。
    それを証明するように、プロデビュー後の4勝には韓国同級王者、元世界2階級制覇王者ワンディー・シンワンチャー、元日本王者河野公平といった超の付く強豪への勝利が含まれる。
    まさに本人にとっては満を持しての挑戦なのだ。

    キャリアやパンチ力から王者やや有利の情勢も、アマエリートらしい卓越したテクニックと長いリーチで支配できる優れた距離感は、攻守ともに粗い部分もある王者にとって楽観視は出来ない。
    むしろ王者を空転させ、その世界挑戦への道を取って代わる可能性もありえる。
    王者の強打と挑戦者のテクニックが交差するスリリングなボクシングが展開されるだろう。

    そしてもう1試合、ライト級タイトルマッチにも注目だ。

    王者荒川仁人は日本同級タイトルを3度防衛の後返上、現在保持する東洋タイトルを奪取すると、その初防衛戦で元王者三垣龍次と事実上の日本人最強決定戦を行い判定勝利。名実ともに国内最強として君臨している。
    スナイパーと呼ばれる的確なパンチが持ち味のサウスポーだ。
    アジアライト級戦線において最大のライバルと目されてきた三垣を破ったことで、見据える舞台は世界タイトルに絞られている。

    対する嶋田雄大はキャリア15年、この日に41歳の誕生日を迎える大ベテランだ。
    かつては日本の同級タイトルを保持し、さらには2度の世界挑戦も経験している現役最年長のレジェンド。
    悲願の世界タイトル奪取へ向け、アジア最強の座に狙いを定めた。

    勢いという点では王者荒川が圧倒的に有利。
    ここ数年の安定した戦いぶりからも、41歳のレジェンドに引導を渡し、世界挑戦への道に専念したい所だ。
    挑戦者嶋田にとっては今後の1戦1戦全てを背水の陣で臨む。
    諦めずにもがいてきた底力を自ら否定する訳にはいかない。
    ただキャリアの割に今回の舞台である12回戦の経験が少ない嶋田。年齢的にもフルラウンド戦うスタミナ面でも王者有利と思われる。

    しかし全ての“おやじ”の夢を背負ってリングに上がる挑戦者。
    王者も気持ちを出してくる相手には、テクニックを無視して気持ちで打ち合う傾向もあり、中盤に激しい打撃戦が展開されることも予想される。

    こちらもS・フライ級の一戦とは違った意味でボクシングらしい試合になる事は必至だ。

    ルーキーと大ベテランが絶対王者に挑む真夏のサバイバルマッチ。
    激戦必至の好カードを後楽園ホールから生中継!

    初回放送日:2012/08/13

  • #5

    日本ミドル級タイトルマッチ
    王者 湯場忠志(都城レオスポーツ) vs 同級6位 佐々木左之介(ワタナベ)
    日本S・ウェルター級タイトルマッチ
    王者 柴田明雄(ワタナベ) vs 同級1位 十二村喜久(角海老宝石)

    ロンドン五輪での日本人選手の活躍により、盛り上がりを見せるボクシング界。
    10月は重量級のダブルタイトルマッチがダイヤモンドグローブ内で行われる。

    メーンに登場するのは4階級制覇王者、日本ミドル級チャンピオン“覇王”湯場忠志だ。
    ライト級からS・ライト、ウェルター、そして1つ飛ばして現在のミドル級と、日本では前人未到の偉業を達成している。
    6月に行われた初防衛戦では、体格で勝る上、打たれ強いと評判の氏家福太郎を2Rであっさり沈めて見せた。
    35歳にしてまさに円熟の時を迎えている。
    人気・実力ともに現在の日本王者で屈指の存在だ。
    一撃必殺の左で挑戦者を迎え撃つ!

    挑戦者の佐々木左之介はこれがタイトル初挑戦。
    2011年のミドル級全日本新人王だ。

    一発の強打と強じんなフィジカル、何より昨年新人王に輝いたという勢いがある。
    体圧で強烈なプレッシャーをかけ、相手を押し込んでいく。
    重量級屈指のパワー感を感じさせる次世代を担う若手ファイターだ。

    年齢で10歳、キャリアで40戦もの差がある両者。
    4階級制覇の実績とKO率でも上回っている王者の有利は否めない。
    しかし階級を上げてきた湯場にとっては、常に体格の問題が付きまとう。
    今回も新人王という勢いに乗る挑戦者の圧力をいかに捌けるかがカギとなる。
    この階級では不用意な一撃が致命傷にもなる。
    キャリア的な差は歴然でも、それがイコール力の差とは限らない。
    1発の恐怖が付きまとうスリリングな試合になるだろう。


    セミに登場するのは日本S・ウェルター級チャンピオン柴田明雄だ。

    2009年に同級の日本と東洋2つのベルトを元王者野中悠樹から奪い取り、初戴冠。
    その初防衛戦で現東洋王者チャーリー太田に敗れると、リベンジ戦でも敗退。
    その後再起し、チャーリーが返上した日本のタイトルを、王座決定戦で奪取した前王者中川大資に挑戦した。

    ウェルターとの2階級制覇王者中川に対し、柴田は10Rフルに試合を支配し続け、完勝。悲願の2度目の戴冠を果たした。

    柴田の武器はスピード。
    さらにそのスピードをフルラウンド持続させるスタミナも手に入れた。

    前王者の中川戦では、スタミナとタフネスに優れる王者に10Rもの間、圧倒的なスピードを誇示し続けた。
    終盤のスタミナが課題だった柴田は、過酷なトレーニングで最高のフィジカルを身に付け、王者に返り咲いた。

    柴田の次の目標は前回果たせなかった“防衛”。
    王者にとって最も大切な仕事である防衛に失敗したことが、現役続行を決めた最大のモチベーション。
    やり残してきた仕事を再び放り出すわけにはいかない。

    挑戦者の十二村はこれが2度目のタイトル挑戦。
    初挑戦は前出の東洋王者チャーリー太田戦だ。

    チャーリーの出身でもある米軍基地での異例のタイトルマッチ。
    完全アウェーにして、最強王者。圧倒的不利である事は間違いなかった。

    しかし試合ではダウンを奪うなど見せ場を作り、敗れたものの、この状況下で強打の王者と12Rフルに戦い続けたことは高い評価を得た。
    ある意味で下馬評を覆して見せた。

    十二村の武器は強いメンタル。
    KO率こそ少ないが、粘り強い接近戦を得意とし、折れない強い心を持つ。

    スピードで距離をとるアウトボクサーの王者とインファイトを得意とする挑戦者。
    そのスタイルは対照的だ。
    距離を支配したい王者と距離を潰したい挑戦者。
    “距離”がカギとなるテクニカルな試合になる。

    日本において現在重い順で上から2つの階級となる今回のダブルタイトルマッチ。
    ミドル級王者湯場が常々話すのは戦うためのモチベーションの維持。
    キャリア終盤を迎えて、尚戦い続けるには理由が必要だ。
    世界挑戦、元東洋王者淵上との日本人頂上決戦、そして5階級制覇。
    その中で最も現実味を帯びているのが、飛ばしていたS・ウェルター級を制して、5階級制覇を達成する事だ。

    実は今回出場の両王者、湯場と柴田は旧交があり、公私ともに仲が良く、かつお互いを高めあっていた戦友だ。
    両者ともお互いとの戦いは否定している。

    そうなると可能性が出てくるのが、この試合を両者防衛した後、即返上しお互い階級を変えて、そのベルトに挑むというプラン。
    2人で複数階級制覇を達成するという青写真を描いている。

    5階級制覇を狙う湯場にとっては最も近道で、かつ元々ミドル級への転級も視野に入れていた柴田にとっても願ってもないチャンスだ。
    王者2人は自身の未来へ向けてこの試合に臨む。

    挑戦者としては、そんな甘い夢を易々と叶えさせるわけにはいかない。
    先を見据える両王者の足をすくって、一気に主役へ躍り出る為、虎視眈々と爪を研いでいる。

    王者の誇りと挑戦者の意地が交錯するダブルタイトルマッチ。
    危険なサバイバルマッチを後楽園ホールから生中継!

    そしてスタジオからはMC千原ジュニアと、解説内藤大助が激戦を鋭く解説します!

    初回放送日:2012/10/08

  • #6

    日本S・バンタム級タイトルマッチ
    王者 大竹秀典(金子) vs 指名挑戦者 同級1位 瀬藤幹人(協栄)

    村田諒大の48年ぶりの金メダル獲得。
    敗れはしたものの、西岡利晃のノニト・ドネアとの日本人史上最大のビッグマッチ。
    2012年は日本ボクシング界にとって確実に未来へ繋がる重要な意味を持つ1年となった。
    その希望の年の締めくくり。12月のダイヤモンドグローブでは日本S・バンタム級のタイトルマッチが行われる。

    王者大竹秀典は、絶対王者として君臨していた芹江匡晋の東洋挑戦に伴う返上により空位となった日本S・バンタム級王座を同級2位中嶋孝文と決定戦を行い、2-1のスプリットディシジョンで王座獲得。タイトル初挑戦での戴冠となった。
    戦績は戦績22戦18勝(9KO)1敗3分。安定感の高い王者だ。
    今回の初防衛戦は王座決定戦で掴んだタイトルという事で、指名挑戦者を迎える。

    その指名挑戦者は、同級1位の瀬藤幹人だ。
    前出の芹江が左膝靭帯負傷で設けられた暫定王座決定戦で勝利。
    暫定王者の座に就く。
    しかし正規王者芹江匡晋との統一戦で、10R判定で敗れ陥落。タイトルに片足を入れたまでで逃してしまった。
    戦績は44戦33勝(17KO)9敗2分。

    ともにタイトルマッチまでに時間を要した苦労人。
    特に挑戦者は王者の倍のキャリアを誇る。
    両者ともキャリアの割にチャンスに恵まれていないものの、その実力は自他ともに認められている。

    攻撃防御ともに高い技術を持ち安定感のある王者。
    ガードの低い変則的なスタイルから強烈なパンチを繰り出す挑戦者。
    スタイルは違えど、両者好戦的なタイプ同士。
    激しい打撃戦やタフな戦いが予想される。

    悲願の戴冠とはいえ、王座決定戦で獲得したものだけに、指名挑戦者を迎えてのこの防衛戦が大竹が真の王者を名乗る為に必須の戦いとなる。

    瀬藤にとっては一度は掴みかけた王者への再チャレンジ。
    生きのいい若手が台頭しつつあり群雄割拠のこの階級で年齢的にもチャンスは少ない。ここで負ける訳にはいかない。

    さらにどちらが勝っても日本最強を名乗るにはまだ早い。
    前王者芹江匡晋が東洋挑戦失敗後、この日本戦線に復帰している。
    勝者は必ず訪れるであろうこの元王者との戦いを制するまでは、名実ともに王者として君臨する事は許されない。

    目の前の強敵に加え、その先の戦いまで見据えなければならない戦い。
    ただ勝つだけでは済まされない過酷なミッションが両者に課せられる。

    村田諒太のオリンピック金メダル獲得と西岡利晃のビッグマッチ挑戦。
    ボクシング史上に残る歴史的偉業が続出した2012年を締めくくる戦い。
    激戦必至のタイトルマッチを後楽園ホールから生中継!

    そしてスタジオからはMC千原ジュニアと、解説内藤大助が激戦を鋭く解説します!

    初回放送日:2012/12/10

  • #7

    ~タイトルマッチ特選~

    2012年は日本ボクシング界にとって、大きな飛躍の年となった。
    ロンドン五輪にて、清水聡が44年ぶりとなるメダル獲得を果たすと、盟友村田諒太はその上を行く48年ぶりの金メダル獲得という偉業を達成し、一躍時の人となった。
    プロの舞台では、WBC世界S・バンタム級名誉王者西岡利晃が現役最強とも言われるノニト・ドネアと激突。この一戦に敗れ、西岡は引退を表明したものの、日本人史上最大のビッグマッチを戦った事は、日本のボクシングの未来へ繋がる偉大な一歩となった。
    そんな世界の舞台で日本のボクサーが注目を浴びる中、日本国内でも次のその座を狙うサバイバルバトルが繰り広げられてきた。

    番組では2012年のダイヤモンドグローブ内で行われたタイトルマッチを7時間にわたり全試合完全放送。
    激しさを増す国内のタイトル争いは衝撃的な試合の連続だった。
    2013年、日本ボクシング界にとって真価を問われる1年が始まる。
    その重責を担う王者たちの戦いをお見逃しなく!

    <放送カード>
    2012/02/13
    日本S・ライト級タイトルマッチ
    和宇慶勇二vs岩渕真也
    絶対王者亀海の世界戦線進出以降、群雄割拠が続くS・ライト級のタイトルマッチ。
    実績充分の王者に剛腕の最強挑戦者が挑んだ試合。

    2012/02/13
    日本S・バンタム級タイトルマッチ
    芹江匡晋vs石本康隆
    確実に世界が見えてきた王者のラストステップ。
    最強挑戦者を下し日本国内敵無しを証明したい1戦。

    2012/04/09
    OPBF東洋太平洋ミドル級タイトルマッチ
    淵上誠vs郭京錫
    淵上の世界前哨戦となった1戦。
    圧倒的な内容でアジア最強の名乗りをあげるか?

    2012/04/09
    日本フェザー級タイトルマッチ
    天笠尚vs上野則之
    強打を誇る王者に雑草魂が挑む。
    終盤に大きな山場が訪れた激闘。

    2012/06/11
    日本ミドル級タイトルマッチ
    湯場忠志vs氏家福太郎
    前人未到の4階級王者の初防衛戦。
    この階級を主戦場としてきた強豪との危険な1戦。

    2012/08/13
    OPBF東洋太平洋S・フライ級タイトルマッチ
    赤穂亮vs戸部洋平
    無敗の王者と無敗のスーパールーキーとの1戦。
    勝者は世界への道が確実に拓ける重要な無敗対決。

    2012/08/13
    OPBF東洋太平洋ライト級タイトルマッチ
    荒川仁人vs嶋田雄大
    世界が見えてきた王者とこの日41歳を迎えたレジェンドの1戦。
    ベテランの最前線復帰か、王者が引導を渡すのか。

    2012/10/08
    日本S・ウェルター級タイトルマッチ
    柴田明雄vs十二村喜久
    悲願の初防衛を狙う王者と悲願の初戴冠を狙う最強挑戦者。
    アウトボクシングvsインファイトの距離がカギとなった1戦。

    2012/10/08
    日本ミドル級タイトルマッチ
    湯場忠志vs佐々木左之介
    実績、キャリアどれをとっても王者の絶対的有利は揺るがない。
    9対1とも言われた下馬評。その結果は…

    2012/12/10
    日本S・バンタム級タイトルマッチ
    大竹秀典vs瀬藤幹人
    ともに遠回りを重ねてきた苦労人対決。
    実力伯仲の指名試合。生き残るのは果たしてどちらか?

    初回放送日:2013/01/18

このページに掲載されている写真はすべて著作権管理ソフトで保護され、掲載期限を過ぎたものについては削除されます。
無断で転載、加工などを行うと、著作権に基づく処罰の対象になる場合もあります。なお、『フジテレビホームページをご利用される方へ』もご覧下さい

©FujiTelevision Network,Inc.All rights reserved.