ザ・ブラックカンパニー
ストーリー

ミュージシャンを目指し、フリーター生活をしていた水野剛太(工藤阿須加)は、突然、バイトしていたコンビニが閉店し途方に暮れていた。そんなある日、新規オープンしたハンバーガーショップ「ヤンキーバ―ガー」が目に留まり店に入ると、フェラーリを乗り回す社長、尾関克也(速水もこみち)に、味の感想を求められる。「まぁまぁだけど、パンチが足りないかな?」などと、適当に上から目線の感想を言うと、そんな水野を気に入った尾関に「うちで正社員として働いてみないか?」とスカウトされる。

フリーター生活をやめてヤンキーバーガーに入社すれば、母を安心させられると同時に、いつかフェラーリに乗れる人生が待っているんだと思い、入社試験を受ける決心をする。

試験会場に行くと、やけにセクシーなミニスカートの女性・菊川玲子(MEGUMI)に案内される。そこには水野の他に有名大学を中退した引きこもりの如月雅也(岡山天音)しかいなかった。2人はそのまま無試験で合格。無試験だったことに、やや不信感を覚えるも、尾関が世界一のハンバーガーショップにするという夢を熱く語る姿についついその気にさせられてしまった2人は、その場でよく読みもせず、“就労契約書”にサインする。そして、そのまま「鬼タケ」こと猪瀬武雄(深水元基)の指導の下、3日間の泊まり込み研修で拳や指導棒で叩かれ、怒鳴られながら、会社の理念や仕事内容を叩き込まれる水野たち。心が折れそうになる寸前に、尾関がやってきて“アキラメ”を反対から読んだ言葉「メラキア精神」について語り出し、それで2人は完全に洗脳され、研修を終えて同じ店舗に配属される。

そこの店長の大溝末男(尾上寛之)は笑顔を絶やさず誰よりも働く真面目な人物だった。しかし、大溝は店に泊まり込んで働く日々が続き、売上が悪いと社長からプレッシャーをかけられ、時には支出を抑えるためにアルバイトの人件費を自らの給料から補てんしているという。そんな時、水野はアルバイトの伊藤碧(保紫萌香)から、ヤンキーバーガーがブラック企業だという噂がある、と聞かされ…。