高木美保/渡辺裕之/長塚京三/石濱朗/赤座美代子/辰巳琢郎/和久井映見 ほか
昭和初期から戦後まもなくの時代を舞台に、華族と平民の愛と激動を描いた作品。
城北大学剣道部主将・結城一馬(渡辺裕之)の父は男爵・海軍中将の南部雅春の身代わりになって殉職した巡査である。一馬は父の仇として南部家と南部雅春(石濱朗)に深い恨みを抱いて成長した。苦学の上で入学した城北大学では剣道部の親友にして後輩の氏家直弥(辰巳琢郎)と剣道の稽古に励んでいた。その氏家の婚約者として現れた南部男爵の娘・峰子(高木美保)と出会う。
南部を憎む一馬と、海軍中将である父と南部男爵家とを誇りに思う峰子は激しく対立するが、ある日暴漢に襲われた峰子を一馬が救った事から、二人の距離は急接近。氏家が出征し不在の中、激しく惹かれ合いながらも、憎しみ合うこともやめられない二人。そして時代は第二次世界大戦へと向かっていく。
東京大空襲の夜、一馬が峰子を爆撃から守っていた頃、一馬の母が空襲で亡くなってしまう。絶望に暮れた一馬は、父に続き母までも南部のために失ったと峰子の愛を頑なに拒絶する。折しも氏家が東京に一時帰還、つかの間の休暇の間に仮祝言を望まれ、失意の峰子は氏家の妻として生きる決意を固める。しかし仮祝言の当日、氏家に急な召集がかかり仮祝言も挙げずに出征してしまう。工学部の学生として徴兵免除されていた一馬もまた、自ら志願して海軍に入隊する。
戦局はますます厳しくなり、沖縄戦線に赴いていた氏家が戦死する。一馬もまた海の特攻・震洋隊の一人として特攻に出ることになった。出撃の前日、峰子は喪服のまま、東京の自宅から震洋隊の基地のある高知へ急行する。その夜二人は恩讐を越えてついに結ばれる。翌朝、一馬の出撃を浜辺で見送った峰子は一馬の居ない前途に絶望し、高知の海に入水自殺を図る。ところが一馬の形見のマフラーが目印となり地元の漁師により救出されてしまう。はからずも助かってしまった峰子は亡き一馬の妻として生きていく決心をする。
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高木美保/渡辺裕之/長塚京三/石濱朗/赤座美代子/辰巳琢郎/和久井映見 ほか